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「控除」って何のこと?
給与明細書の摩訶不思議

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2009/07/24 09:00

 サラリーマンに必要経費は認められるのか? また認められるなら、その金額はいくらか? 天引きされる社会保険料の算出方法は? など一見知っていそうで知らない、給与の「ヒミツ」をやさしく解説しよう。(バックナンバーはこちら)

あなたの給与明細書は謎だらけ!?

 社会人になって一番うれしいことは、働いて給与をもらうことです。でも、いっしょに支給される給与明細書については、細かくてわかりづらい単語がたくさん並んでいて、完全に理解するには難しいと思います。

 もともと給与明細書は、実際に支給される金額についての「トリセツ(取扱説明書)」なのですが、「控除」や「源泉」など専門用語も多くて、イマイチ理解できない人が多いと思います。

 特に若いビジネスマンは、支給される金額を確かめたら捨ててしまうことが多いかもしれません。
 しかし、それではビジネスマン失格です。自分の支給されている金額が、どのような仕組みになっているか知ることが大切なのです。「控除」や「源泉」などの意味を理解することで、会社員としての自覚も高まるということです。

そこで、よく混同するのが、「収入」と「所得」です。通常、
「あなたの収入はいくらですか?」
と尋ねられたら、ビジネスマンなら、「年収○○万円です」と答えるでしょう。

では、
「所得はどのくらいですか?」
と聞かれたら、どう答えますか? 同じように「年収○○万円です」と答える人が多いと思います。
でもこれは大きな間違いで、「収入」と「所得」はまったく異なるもので、よく混同して使われるので、ほとんどの人が勘違いされています。

「収入」と「所得」はどう違う?

「収入」とは、もともと事業者でいうところの売上げ金額のことです。例えば、100円の商品が100個売れたとすると、売上げが1万円ですから、収入も1万円ということになるのです。

 一方、「所得」というのは、事業者でいうところの「儲け」、つまり利益を意味します。収入から原価や必要経費を差し引いた金額を指します。つまり、上記の例でいうと1万円の収入から、商品の原価と配送費など経費を引いたものになります。

 例えば、100円の商品の原価が50円で、注文を受けてから、商品の発送に2000円かかったとしましょう。
この場合、必要経費は5000円+2000円で7000円となり、収入からこの金額を引いた金額の3000円が「所得」ということになります。

 これをビジネスマンの場合にあてはめると、「収入」というのは、給与の額面金額、つまり源泉徴収や社会保険料を引かれていない金額のことをいいます。

 給与明細書を見ると、支給項目があって、その中に「基本給」や「住宅手当」、「家族手当」、「通勤手当」、「役職手当」などがありますが、その合計の総支給額が、給与収入とされます。

 そして、そこから控除項目、つまり健康保険や厚生年金、雇用保険などを差し引いた金額が「所得」つまり、ビジネスマンでいうところの「給与所得」になります。この給与所得を基準に、所得税や住民税などが計算されて差し引かれて、実際の支給金額になるのです。

知っておきたい「控除項目」のあれこれ

 さて、では具体的にサラリーマンの「控除項目」にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。


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著者プロフィール

  • 高橋 節男(タカハシ セツオ)

    1949年生まれ。1984年に税理士登録をして、有限会社エムエムアイを設立。1988年に株式会社に変更して、税務・財務・経営にかんするコンサルティングを主な業務とする。
     税理士法人エムエムアイ、ちょうぼ倶楽部、楽天MMI-eshopなどのグループ会社の代表責任者としてエムエムアイグループを統括。個人の確定申告から中小企業の決算作業や経営のアドバイスなど、あらゆる顧客のニーズに応えている。
     また税金や経理について関心の高い人向けに、「Dailyコラム」を毎日、メールで配信中。税金や経理の知識だけでなく、年金問題など一般的な経済のキーワードもわかりやすく解説していると好評を博している。

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