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不況なのになぜ高給が維持されるのか
保守的な大手マスコミの給料を大公開

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 不況による広告収入の落ち込みも顕著なマスコミ業界。しかし大手新聞・テレビはトヨタやソニーと比べると減給も限定的だ。給与体系は高給維持に有利な保守的だといえよう。(バックナンバーはこちら)

マスコミの保守的な給料制度

 真夏の政権交代――。「高速道路無料化」や「子ども手当て支給」などを掲げる民主党政権の誕生が確実視される中で、勝ち組入りとの思惑から株に注目が集まっているのが陸運や教育関連企業。一方、天下りが禁止されることでお役人は戦々恐々。テレビや全国紙などマスコミの負け組転落も必至の状況だ。

 民主党の会見は、原則として公開。記者クラブ制度を理由に大手新聞・テレビ記者だけが会見に出席し、情報収集を独占してきたこれまでとはまったく様変わりする。不況による広告収入の落ち込みも顕著でダブルショックといったところ。その大手新聞・テレビを含め、主要企業の取締役の懐具合を見てみよう。

 取締役の収入は、固定給である「役員報酬」、ボーナスに相当する「役員賞与」が基本。半分が従業員で残りの半分が取締役ともいうべき使用人兼務取締役には、使用人分としての給与や賞与も支給される。

 ストックオプション制度もすっかり定着。一般的には、時価に近い価額で自社株を取得できるというもので、権利行使には株価の上昇が前提になるが、このところ目につくのは、1株1円、つまりはタダ同然で自社株を付与されるというものだ。全体の流れは廃止の方向だが、役員退職慰労金制度を用意している企業も存在し、その場合は引当金を含めて報酬総額をはじき出している。

 さて、表にしたマスコミ8社だが、社内取締役の1人当たり平均年収は、日本テレビ放送網4878万円、フジ・メディアHD4826万円、TBSHD4663万円、朝日新聞社3588万円などとなっている。日本経済新聞社が5286万円と高くなっているのは退職慰労金引当額が厚いためで、実際の手取り収入は4000万円を切っていると見ていいだろう。

 ただし、12月決算の日経新聞を含めて、前期の取締役収入が前々期を上回った会社は1社もない。それもそのはずで、取締役報酬総額が、日本テレビ放送網とフジ・メディアHDはおよそ1億円、朝日新聞社は5800万円、テレビ朝日は5000万円の減額。報酬総額がマイナスになれば、取締役1人当たりの平均額が下がることはいうまでもない。日本テレビはおよそ1000万円、フジは640万円のマイナスである。

トヨタは、取締役報酬総額が一挙にマイナス10億円

 さまざまな改革を提言することが多いマスコミだが、その主張とは裏腹に自社経営は保守的。取締役の年収減も一般の事業会社に比べれば穏やかだといっていいだろう。

 次ページのトヨタ自動車やソニーなど日本を代表する企業の08~09年の年収推移と比べてみるとよくわかる。(次ページへ続く)


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