メディアを鵜呑みにしないで自分の頭で考えよう!
個人投資家の皆さんは、株式や投資信託などの金融商品に投資をなされるとき、新聞や雑誌に登場する専門家や評論家の予測や意見を参考にされることがよくあるのではないかと思います。
私も、実際全国津々浦々と講演の旅に出かけて感じることですが、
「あの著名な○○さんが円は暴落すると言っているので全資産をドルに換えたところです」
あるいは、昨今のメディアによる投資信託の高手数料批判を受けて、
「コストが高い投資信託は投資家の利益を食いものにしている」
と、取り付く島もない方がどこの町にも必ずいらっしゃるわけです。
情報収集やお勉強に熱心であることはもちろん良いことに違いないのですが、極端な破局シナリオを始めユダヤの陰謀論、あるいは読んだ本の内容を鵜呑みにして、その意見に固執する人から議論を吹っかけられたりすると、さすがに閉口してしまいます。
原則投資は自己責任であることは言うまでもありませんが、専門知識に無防備な個人が無責任な評論家にノセられて財産を減らすようなことがあっては単なる事故では済まされないと思うのです。
今回と次回は、世間に横行する議論の中で、私から見て明らかに誤解や偏見に基づくと思われるもの、あるいは怪論(?)から3つのトピックスを取り上げて私見を添えたいと思います。「オマエの方こそ世間からずれている」 と仰せの方もおありでしょうが、それは読者ご自身の賢明なるご判断に諮りたいと存じます。
やはり氾濫する情報を取捨選択する眼力を持ち合わせていなければ、投資の世界に限らず世間を上手に翔け泳ぐことはできませんからね。とりあえず今回は、眼に余る誤解と偏見に満ちた議論にメスを入れたいと思います。
「コストが高い投資信託は投資家の利益を食いものにしている」は本当か
お金を一切かけずに用を足そうとするのは誠に至難の世の中であります。