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生保埋蔵金は日本経済を救うのか
【日経新聞の読み方】第9回

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2009/10/01 09:00

 まいど! 相場の福の神・藤本誠之です。民主党の景気回復の舵取りが注目されます。もし景気が極端に悪化すると「民主、何やってんだ」というマズい展開になってしまいます。(バックナンバーはこちら)

意外なところに強力な景気対策発見

 前回、民主党の景気対策として、キーワードに「CO2削減」と「雇用を守る」をあげました。このほかにも景気対策はいろいろ打ってくるでしょう。私・藤本、いろいろネタを探してみたところ、「これは誰も反対しなそうだ」という景気対策を見つけました。

 実は今夏、第一生命が、「来年4月1日に株式公開を行う」と発表しました。同社のホームページには、今年7月付けで「株式会社化・上場に関するお知らせ」との記載があり、そこには6月30日に定時総代会で決定したとの旨が書かれています。

図をクリックすると拡大

 興味深いのは、同社の保険加入者のうち306万人が、上場に伴い、1株以上の株式が割り当てられるのです(一株に満たない432万人には、現金が支払われます)。

 おそらく新規上場の際の公募価格は、1株10万~30万円前後になることでしょう。ということは、少なく見積もっても700万人以上の方に、数千億円がバラ撒かれるということです。

 このケースが通常の新規公開とは違う点は、株式投資家以外の人が株式を持つ機会だということです。市場に100万人規模の新たな個人投資家が登場するのです。その上、第一生命は時価総額が数兆円規模の銘柄になるはず。なので、TOPIX型のインデックス買いも入るでしょうし、市場にさまざまな風が吹くだろうことは、容易に予想できます。

 来年の市場には、「多量の個人投資家が参入し、大規模な資金が投入される」と言っても過言ではないのです。過去にNTTや【9020】JR東日本などの民営化株の新規公開が入札で行われた際には、株式投資をしている投資家だけが参加し、その結果、儲けを得ました。

 しかし、第一生命の場合は、生命保険に加入していたら、勝手に株主になってしまった、というケースです。つまり、証券会社に口座を持っていない人たちです。この人たちが株を手にするとなれば、当然主幹事の【8604】野村證券の野村ホールディングスにめちゃくちゃメリットがあるでしょうねぇ。

生保埋蔵金は日本経済を救うか

 たくさんのお金がバラまかれる状況とはいえ、このお金は実は生保の契約者の支払ったお金が株式となって戻ってきている状態です。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 藤本 誠之(フジモト ノブユキ)

    「相場の福の神」とも呼ばれている人気マーケットアナリスト。関西大学工学部卒。日興證券(現日興コーディアル証券入社)、個人営業を経て、機関投資家向けのバスケットトレーディング業務に従事。日興ビーンズ証券設立時より、設立メンバーとして転籍。2008年7月、マネックス証券から、カブドットコム証券に移籍。2010年12月、トレイダーズ証券に移籍。2011年3月末同社退職 現在は、独立してマーケットアナリストと活躍。多くの投資勉強会においても講師としても出演。日本証券アナリスト協会検定会員。ITストラテジスト。著書に『ニュースを“半歩”先読みして、儲かる株を見つける方法 』(アスペクト)など。個人アカウント@soubafukunokamiでつぶやき始めました

     

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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