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サラリーマンが独立も転職も副業もせずに給料を倍増させる方法「海外赴任」のメリット・デメリット

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2009/09/23 10:00

 企業のグローバル展開とともに年々機会が増えている海外赴任。年収が倍増になる可能性もあり、給料がなかなか上がらない時代に進んで希望する人も多いという。

「やったよ、念願の海外赴任が決まった。これで貯金ができる。一発逆転だよ」。
大手メーカーの直系子会社に勤めるプログラマーの増村雄太さん(31歳)は、学生時代の同窓会で安堵した表情で、海外赴任を仲間に告知した。来月から5年間の米国ニューヨークでの生活が始まる。

 増村さんの日本での年収は550万円ほど。都内でのひとり暮らしには不満のない給料だったが、趣味のゲームや友人との飲み会、自己投資の英会話などの出費により、これまで貯金はほとんどしてこなかった。昨年、交際していた彼女から結婚について切り出された時は、「そろそろ俺も結婚してもいいかな」と思うと同時に「結婚式を催すお金もない」と焦った。

 けっきょく彼女とは2年以内に結婚を約束したものの、貯金がないことは伝えられなかった。とにかくお金を貯めなければならないと考えていたところに、かねてから会社に希望を伝えていた海外赴任が決まった。勤務する会社から支給される海外基本給は赴任する都市によって異なるが、ニューヨークの場合、基本給3100USドル(1ドル=91円として28万2100円)に加え、国内給与が11万円に海外勤務手当が7万円加算される。さらに家族ができれば1人当たり8万円の手当てがつく。

 まずは単身で渡米し、生活が落ち着いたら彼女を呼び寄せ、向こう結婚式を挙げるつもりだが、子どもができた場合には、年間賞与や住宅手当などをあわせると年収は1000万円近くまで跳ね上がる。これまでと比べるとまさに年収が倍増することになる。

 少し前の統計だが、外務省の調査によれば、2003年10月時点海外在留邦人は過去最高の91万1062 人に達している。企業のグローバル展開とともに海外赴任の機会は年々増えており多くの人に海外赴任のチャンスがあるといえるだろう。

 ちなみに増村さんのTOEICスコアは600点未満。それでも米国のオフィスは日本人が多く、仕事の多くは日本オフィスとのやり取りなので、高度な英語力は必要とされない。企業によっては買い物などで使う日常会話をがある程度できれば問題ないという。

 海外赴任の基本給は企業により計算が異なるが、7割近くが外部コンサルタントなどが調べた赴任地の生計費指数などを基準にして決める「購買力補償方式」を採用しているようだ。他には、国内月例給与とは切り離して、独自基準で支給する「別建て方式」や、日本国内の月例給与を現地貨幣に換算した支給分と国別や郡市の在勤基本手当などを合算して支給する「併用方式」などを採用する企業もある。

 いずれの方式を採用している場合でも、国内勤務と比べるとかなりの給与アップが期待でき、増村さんのように貯金のないサラリーマンが、独立も転職も副業もせずに給料を劇的にアップさせるには最後に残された方法といえるかもしれない。赴任先がアジアなど比較的物価が低い国であれば、海外手当だけで生活費をまかない、あとは丸々貯金に回すことも可能だ。

 ただしメリットがあればデメリットも存在するもの。治安の悪い国での生活は大変だし、家族が海外生活に慣れない可能性もある。とくに文化が大きく異なる中東諸国や気候や病気・犯罪率に悩まされるアフリカ諸国などの滞在にとまどう日本人も多い。

 こうした国では運転手付きの社有車や医療費など、現地での生活をどこまで会社が負担してくれるのか企業によって違うので気をつけたい。

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