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「為替情報を日経新聞から正しく読み取る技術」

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2009/10/02 09:00

 1部たった140円の『日経新聞』は、株式から為替や先物、そして企業情報まで、身近な経済情報がたくさん詰まっていて、為替の初心者だけでなく全投資家に強い味方だ。(バックナンバーはこちら)

『日経新聞』のここを読めば為替通になれる

 これまで、為替と経済指標や原油との関係を解説してきて好評をいただいてきたが、今回は身近な為替の関連データの見方について紹介してみたい。

 為替情報にはいろいろなメディアがあるが、その中でもいちばん身近だといってもよいのが、『日本経済新聞』(以下、日経新聞)である。日経新聞には、株価や企業情報のほか、為替情報もしっかり掲載されている。初心者には知らない方もいるが、注意深く観察すると貴重なデータをもたらせてくれるはずだ。

 中面のマーケット総合面、主要指標の中で、「外貨市場」というコーナーがあるが、その何の変哲もない小さな欄には、多くのデータが詰まっており、そこからいろいろなことがわかるのだ。

 まず、いちばん身近で重要なのが、東京為替市場における円相場の動きだ。主要な経済指標として、テレビニュースでもよく報道されているが、日経紙上では「終値」「寄付」「高値」「安値」という四つの値に加えて、当日もっとも取引が多かった中心値を掲載している。この場合の「高い」「安い」は円を基準に掲載されている。

 それぞれ五つの値を順番に説明していくと、まず、「終値」とは、東京為替市場の終了時の為替レートだが、一応17時段階のレートを終値としている。

「寄付」は、東京為替市場が開いたときの為替レートで、午前9時段階のレートを寄付としている。実際には、為替市場は24時間取引おこなわれているが、便宜上9時を寄付(始値)、17時を終値としているのだ。「高値」は、円を基準としたときの円高が進んだピーク時の為替レートで、「安値」はその逆で円安が進んだ時のレートである。

「中心」は、その日の外国為替取引を通じて、もっとも取引高の多かった為替相場の水準を指している。「終値」と「寄付」には、「90.55-90.58」のように、ふたつの値が表記されているが、これは「買い値」と「売り値」を表していて、「1ドル=90.55なら買い」「1ドル=90.58なら売り」ということになるわけだ。

 加えて、その前日のレートも掲載されているので、その間の推移がわかるようになっている。ちなみに、この日の前日は「90.27-90.30」となっているので、円安が進行していることがわかる。

直物と先物、両面から見ないと為替の動きはつかめない

 次に紹介するのは、「中心」の下の「直物売買高」といわれるものだ。為替の売買は、銀行間でおこなわれる相場が基準になっている。例えば、商社やメーカーが銀行との間で通貨の売買をおこなうが、この通貨の売買に際しては、銀行間でおこなわれている為替レートを基準にして決定する。

 つまり、銀行間の為替売買は卸売価格にあたり、個人や企業が銀行との間でおこなう売買は小売価格にあたる。銀行間の相場を基準にして、一定の手数料を差し引かれた為替ルートで、個人や企業との間で為替売買がおこなわれ、「直物売買高」とはその取引売買高を指している。

 直物とは先物に対する用語で、取引日から起算して2営業日後に資金を受け渡しする取引のことを指している。通貨の売買には、売った通貨を取引の相手方に渡し、買った通貨を受け取るが、この資金の受け渡し日が異なると、ドルと円の取引でも、適用されるレートは異なってくる。

 外国為替市場レートが、毎日テレビでも報道されるが、「本日のレートは○○円」というのは、この二営業日後に資金の受け渡しが行われる、「直物取引」の取引レートを指しているのだ。

 一方、先物とは、3営業日以降に資金の受け渡しをする取引を先物取引という。先物取引は、市場で取引の相手方がいれば、10年でも20年でも、どんな期間でも取引は可能になる。

 さて、直物売買高の欄の下は「スワップ売買高」という項目だが、これは何のことだろうか?(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 橘 尚人(タチバナ ナオト)

    大学卒業後、生命保険会社や投信会社などいくつかの金融機関を経て、現在、外資系投信会社でマーケットアナリストを務める。これまで金融商品の企画・設定から市場の分析に携わり、各方面で実績を積み、高い評価を受けている。一方、格差社会の問題にも関心高く、小泉構造改革の矛盾点を鋭い視点から分析する異色のアナリスト。著書に「石橋は渡るな!‐爆騰狙いのハイリターン投資入門」(光文社ペーパーバックス)がある。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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