ブームになったFXの3つの魅力
ここ数年で、すっかり個人投資家にも定着してきたFX。FXは、2種類の外国通貨を売買する取引のことです(たとえば、ドルと円など)。FXがブームになった理由はいろいろと考えられますが、そのなかでも次の3つが代表的なものでしょう。
1. 少額資金で始められる
2. 円高でも円安でも利益を得るチャンスがある
3. 24時間好きな時間に取引ができる
1. の「少額」とは、具体的にいえば、「1万円でもできる」ということです。しかも、1万円を証拠金(担保のようなもの)として差し出せば、1万円分の取引どころか、10万円分、100万円分の取引も不可能ではありません。取引額が多ければ、それだけ儲けられる額も多くなる可能性があるので、投資家にとっては大きな魅力でしょう。
2. 「円高でも円安でも利益を得るチャンスがある」のもFXの魅力のひとつです。一般的に売買とは、買った値段より高い値段で売ることによって利益を得るものです。
たとえば、ドルと円の売買の場合は、ドルを円で買った後、買った値段よりドルが高くなってから売れば利益を得られます(図のケース1参照)。言い換えると、円高でドルが安いときにドルを買い、円安でドルが高くなったらドルを売るということになります。つまり、ドルが高くなればなるほど儲かるわけです。
反対に、ドルが安くなっても儲かるのがFXの特徴です。ドルが高い(=円安)ときに売っておいて、ドルが安く(円高)なったら買い戻すのです。このようなケースでも利益を得ることができます(図のケース2参照)。
このように、利益を得られるチャンスが多いうえに24時間取引ができるので、FXが投資家の人気を集めることもうなずけます。
知識があっても「正確な」知識でなければ意味がない
しかし、私たち一般投資家は、FXの良いところばかりを鵜呑みにしてはいけません。なぜならば、世の中には、FXで儲かる人がいる一方で、必ず儲からない人もいるからです。(次ページへ続く)