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すき家、牛丼戦争に最安値で勝機
対応遅れた吉野家は客を奪い返せるか

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2010/01/17 10:00

 熾烈な価格競争が続く牛丼業界。昨年末から値下げを実施している「すき家」は12月の売上高、客数とも増加したことを発表した。

 牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーは今月12日、牛丼店「すき家」の昨年12月の既存店売上高が前年同月に比べ1.6%増になったと発表した。既存店の客数も前年同月比で15.9%増となり、7ヵ月ぶりにプラスに転じた。

 不況の波が外食産業に直撃しているなか、すき家が既存店売上高が前年同月の水準を上回るのは実に11ヵ月ぶりだ。起爆剤となったのは12月7日から並盛りの通常価格を50円下げ、大手牛丼チェーンで最も安い280円としたことだ。いち早く値下げに踏み切ったことでライバルの「吉野家」や「松屋」の客を奪い取ったかたちだ。

 業界最安の280円に値下げすることで減収につながる恐れもあったが、大幅な客数増がこれをカバーした。大手牛丼チェーンで12月の売上高がプラスに転じたのはすき家のみ。対照的に、定価を据え置いた吉野家は、12月の既存店客数と売上高が2割以上も減少。この落ち込みはBSE(牛海綿状脳症)問題で牛丼の販売を休止していた2005年1月以来の水準だ。先月には「同業他社の値下げに安易に対応することはない」としていた吉野家も急激に客足が遠のいたことで、たまらず今月11日から11日間限定で牛丼を80円値下げすることに踏み切った。

 だがそれでも1杯300円で、まだすき家の280円には及ばない。この値下げがどこまで効果を上げるかは不透明だ。同じ牛丼チェーンの松屋は先月3日から牛丼並盛りを60円下げ320円にしたが、売上高は3.3%減と8ヵ月連続でマイナスに終わっている。中途半端な値下げでは、客に対する印象が弱く、囲い込みにまでつながっていないのが現実だ。熾烈な価格競争が続く中、これ以上の値下げは企業の体力を消耗させることにもつながりかねないが、このまま進むとすき家が牛丼戦争から頭ひとつ抜け出す可能性も出てきた。

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