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FXの税金と確定申告【2010年度版】

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2010/01/29 10:00

株式投資とことなり、課税方法が統一されていないFXの特徴だ。自分がどのように、いくら税金を納めなければいけないのか、ここでチェックしておこう。(バックナンバーはこちら)

FX取引は税金の仕組みが株式投資と異なるので注意

 確定申告の季節になったので税金についてお話したい。為替の税金は株式市場のように統一されていない。業者によって税率も異なるし、課税方法も異なるので注意しよう。

FXにかかる税率について

 FXにかかる税率について以下の2種類ある。公的機関によるサービス「取引所取引」と一般的な証券会社等を通して取引を行う「店頭取引」だ。

「取引所取引」は東京金融取引所が市場を開設・運営している「くりっく365」に参加している岡三オンライン証券などを通してFX取引している人が当てはまる。一方で「店頭取引」とは、外為どっとコムやセントラル短資FX、クリック証券などの業者を通したFX取引だ。

「取引所取引」は申告分離課税、「店頭取引」は雑所得が適用され、課税率の違いが表の通りになる。

 それでは詳しく2つの違いを説明していこう。

くりっく365は、申告分離課税で一律20%

 2005年7月1日以後に「くりっく365」で発生した利益は、雑所得として申告分離課税の対象になる。「くりっく365」における利益に対する税率は所得にかかわらず一律であり税率は、所得税が15%、地方税が5%となる。

 また「くりっく365」で生じた損益は、他の取引所で行われる日経平均先物取引、金先物取引、オプション取引など(受渡し決済を除く)で発生した損益と通算し、申告することが可能であるが、非取引所為替証拠金取引(店頭取引)で発生した損益は、他の商品(くりっく365)との損益通算を行うことができない。

 くりっく365で生じた損失の金額のうち、その年に控除しきれない金額については、確定申告により、翌年以後3年間にわたり、申告分離課税となる先物取引に係る雑所得等の金額から繰越控除できる。

店頭取引は雑所得扱いで、累進税率が適用される

 非取引所為替証拠金取引(店頭取引)における利益は、雑所得として総合課税の対象になる。店頭取引における利益に対する税率は所得(給与等を含む)に応じた累進税率となる。

「雑所得」には、為替による売買利益の他に年金、恩給、非営利用貸金の利子、原稿料や印税、講演料や放送謝金などのように、利子所得、配当所得、事業所得、不動産所得、給与所得、退職所得、譲渡所得、山林所得、一時所得の9種類のいずれにも当てはまらないものを「雑所得」としている。

「雑所得」は他の所得と合算して、年間の総所得により税率が決まる。この際、雑所得が赤字でも他の所得と通算することができない。

 ただし、雑所得同間の通算は可能で、他の雑所得のマイナスをもって他の雑所得を控除できる。また、年間の給与収入総額が2,000万円以下の給与所得者で、かつ給与所得および退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合、申告する必要はない。

 ただくりっく365の取引所取引と異なり非取引所為替証拠金取引で発生した損失は、翌年度以降に繰越すことができない。

 また「雑所得」には必要経費が認められているため、売買手数料や電話代、プロバイダー使用料、関連書籍、パソコン購入費などが控除出来る。くわしくは確定申告時に税務署に確認したい。領収書などの経費として証明出来るものもとって置く必要がある。また、売買報告書も税務署から提出を求められることもあり、数年間は保管しておくべきだろう。

 次に3通りに大別される課税の方法についても確認しておこう。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 野村 雅道(ノムラ マサミチ)

    1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。1982年ニューヨーク支店にて国際投資業務、外貨資金業務、外国為替業務に携わる。1985年帰国後、本店にて外国為替チーフディーラーとして活躍。1987年ファーストシカゴ銀行へ転出、スイス銀行を経てBNPパリバ銀行外国為替部市場部長。東京外国為替市場の中心として活躍した。現在は、FX湘南投資グループ代表(FSIG)ならびに専修大学、中京大学講師。テレビ、ラジオ、新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。著書に『働かずに毎年1000万円稼げる私の「FX」超活用術 』(講談社+α新書)など。執筆中のブログ「ID為替研究所」「ID為替レポート」「野村雅道と楽しい投資仲間達」も人気。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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