MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

「CFDって実際どうなの?」
業界の雄、CMCマーケッツのトップに直撃取材

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2010/02/17 10:00

新金融商品として昨年ブレイクを期待されたCFD取引。だがマネー誌などメディアが期待したほど普及していないのが現状だ。CFDはこのまま普及せずにひとつの金融商品として存在していくことになるのだろうか。CFD業界のパイオニア的な存在であるCMCマーケッツジャパンのトップに質問をぶつけた。

CFDは投資家に受け入れられたのか

 この記事を読んでいる人でCFDを取引している人はどれほどいるだろうか。もしかしたらCFDという金融商品を知らない人さえいるかもしれない。

 しかしそれはとりたてて不思議なことではないだろう。というのも2010年2月現在、CFDは株式投資やFXと比べて投資家の数は圧倒的に少ないからだ。ネット専業のオンライン証券で業界首位のSBIホールディングスが抱える証券総合口座は200万口座だが、同社のCFDは昨年8月に10000口座を突破したところ。取引開始が同年3月だったことを考慮すると、順調に増えているが、それでも爆発的に普及が進んでいるとは言いがたいのが現状だ。

 2008年後半から昨年前半までマネー雑誌などでは、さかんにCFDを紹介していた。しかし期待していたほどユーザーが増えていないからか、最近ではCFD関連の特集記事はだいぶ少なくなっている。はたしてCFDはこのまま日本の投資家の間でブレイクしないままひとつの金融商品として存在していくことになるのだろうか。

 2010年1月下旬、MONEYzine編集部はこうした疑問をCFD業界のパイオニア的な存在であるCMCマーケッツジャパンのトップにぶつける機会を得た。

 同社は1989年にCFD発祥の地であるロンドンで設立。現在では日本を含め、世界100カ国の個人投資家にCFDを提供している。同社の日本支社をまとめるのは小池一弘会長。同会長はかつて、日本証券業協会の業務課長として店頭市場改革を行った経験があり、ソフトバンクの孫正義氏から直々にスカウトされ、ナスダック・ジャパンの立ち上げに奔走した人物だ。

「CFDは周囲の期待よりも普及が遅いのではないでしょうか」というこちらの率直な質問に対し、小池氏は冷静に現状を分析する。

「CMCマーケッツが日本でCFD市場に参入したのは3年前で、国内で2番目に早かった。当時は新しい金融商品に興味を示したアクティブな投資家がまず取引を始め、口座数も急伸したが、その後はいったん落ち着き、一般の投資家が徐々に集まっている状況だ」(以下、カッコ内は小池氏)

 たしかに09年のCFD取引の市場拡大は、関係者の期待よりも緩やかだったのは事実だ、と小池氏は告白する。

「ただそれはCFDに限ってのことではない。リーマン・ショックに端を発した金融危機によって、株式投資やFXを含めた金融商品全体に対して、個人投資家の投資マインドが冷え込んだ」

 プロの投資家でさえも大きく損失を出していたマーケット環境では、個人投資家の投資意欲がそがれてもしょうがない。これに加えて、CFD業者の参入が当初予想されていたよりも出足が遅かったことが市場拡大の向かい風となった。

「昨年は業者が急速に増加すると見られていましたが、昨年前半から金融庁が証券CFD取引などのレバレッジに対し、規制をかける動きがあったために、事態がはっきりするまで、様子見する業者があらわれました」

 年後半に「個別株は5倍以下、株価指数は10倍以下」という金融庁CFDレバレッジ規制が発表されてからは、次々とCFD業界に業者が参入してきて、最終的には20~25社まで増え、08年からは倍増した。それでもFX業者のように広告やマーケティングに多額の資金を投入する企業などは少なく、個人投資家にアピールできないまま09年を終えてしまったというのが現状だ。

 しかしそのような状況も、小池氏にとっては想定内の結果だという。(次ページへ続く)


  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5