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視聴率20%超えで好調な出足の大河「龍馬伝」
関連書籍も予想外の売れ行きで経済効果も

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2010/02/13 10:30

 今年1月3日にスタートしたNHK大河ドラマ「龍馬伝」は、1カ月が過ぎた今も視聴率20%以上を維持し好調だ。

 「龍馬伝」は、土佐出身の幕末の風雲児、坂本龍馬33年の生涯を、三菱グループ創始者・岩崎弥太郎の視線から描いた青春群像劇である。もともと幕末が人気の高い時代の上に、龍馬は日本の歴史上で最も人気のある人物の一人。さらに、龍馬を演じているのが、女性に絶大な人気を誇る歌手で俳優の福山雅治とあって、放送前から期待が高かった。

 その好評ぶりを示しているのが、関連書籍の売れ行きだ。ドラマのガイドブック「NHK大河ドラマ・ストーリー 龍馬伝 前編」(NHK出版)は、これまでに同社から発売された同シリーズの中でも異例の売れ行きを示している。

 同ムックには、出演している豪華俳優陣の配役紹介とインタビュー、ドラマ前半のあらすじ、主要キャストの座談会、舞台地の紹介などが掲載されている。NHK出版によると、これまでに同シリーズで一番売れたのは、前編、後編、完結編の3部に分かれていた一昨年の「篤姫」。「篤姫 前編」は前年12月に25万部からスタートし、後編が発売された6月にさらに売り上げを伸ばし、これまでに34万5000部を売り上げた。ところが、昨年12月19日に同じく25万部でスタートした「龍馬伝 前編」は、放映開始とともに部数が伸び、1月末現在ですでに40万部に達した。ここ10年間で最も早く達成したとのこと。

 ドラマの原作ではないが、同じく坂本龍馬を描いている司馬遼太郎のベストセラー『竜馬がゆく』の売り上げも、「龍馬伝」の影響でさらに伸びている。文春文庫の『竜馬がゆく 新装版』は全8巻だが、一巻目と二巻目はアマゾンランキングの本の中で200位以内をキープ。文芸春秋社の文庫編集部によると、同文庫は去年11月に各巻約20万部ずつ増刷。今も現状で売れ行きが伸びているとのこと。

 毎年、大河ドラマのゆかりの地では大々的な地域振興のキャンペーンが繰り広げられる。今年はドラマの主な舞台である高知県や長崎県だけでなく、京都や広島、東京、静岡などでも盛り上がりを見せている。中でも龍馬生誕の地・高知県では、『土佐・龍馬であい博』を1年間にわたって開催。大河ドラマと連動する地域博では初めて、JR高知駅前のメイン会場だけでなく、弥太郎の故郷の安芸市、ジョン万次郎が生まれ育った土佐清水市、脱藩の道で知られる梼原の3カ所にサテライト会場が設けられている。また、亀山社中があった長崎県でも、「龍馬伝」長崎県推進協議会が設立され、観光客誘致に努めている。

 日銀によると、高知県への経済波及効果は約234億円(高知支店試算)、長崎県へは約210億円(長崎支店試算)。どちらも観光客の増加とそれに伴う間接的な消費増を試算したもの。龍馬人気、幕末人気、福山人気の相乗効果によって、低迷する日本経済に好影響を与えてほしいものだ。

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