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少子化が進む中、哺乳器の老舗メーカー
「ピジョン」が投資家から注目されるワケ

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2010/02/21 10:30

少子高齢化が進む日本で、ベビー用品企業の老舗「ピジョン」が内外の投資家やアナリストからにわかに注目を受けている。その理由とは・・・

 2006年より人口減少が始まり、ますます少子高齢化が進むと言われている昨今、国内外の投資家やアナリスト、経済評論家から注目銘柄に挙げられているのが、ベビー用品、子育て支援用品の老舗メーカー「ピジョン」。最近では、ノルウェー銀行の大量保有が話題になるほか、フィディリティ投信やキャピタル・ガーディアンなど海外ファンドからも注目されている。

 ピジョンは、1949(昭和24)年にびんに乳首をかぶせる直付式ではなく、衛生面で優れている『キャップ式広口哺乳器』を日本で初めて発売。以来、哺乳器をはじめとするベビー用品、子育て支援用品のトップメーカーとして、国内はもとより60カ国以上で販売され、そのブランド力を高めてきた。「50年間のノウハウで品質には自信があり、高い評価を受けています。ただ、国によって気候風土も違いますし、育児文化も違う。受け入れてもらうためにそれぞれの国にあった製品を開発し、提供しています」と同社広報は語る。

 ピジョンがアナリストや投資家から注目される第一の理由にその海外戦略がある。特に注目されるのは、中国での事業展開だ。中国のここ数年の出生数は年間1500万~2000万人と言われ、日本の出生数の14~18倍。同社がターゲットとする、世帯所得月間5000元以上の「新富裕層」が仮に15~20%とすると、200万~400万人の規模のマーケットである。

 同社は2002年に中国に100%の現地法人を立ち上げて以来、同地で積極的に事業展開してきた。現在、販売網を現地代理店との協働で広げ、中国全土へ展開している。「この代理店活用は中国進出当初からの戦略で、現在の成功の主因。消費者へのフォローもできる販売方法となっています」(同社広報)。現在、中国での売上高は、ピジョン全体の売上高の13.7%を占め、海外事業を牽引する重要な市場となっている。

 さらに、2009年12月にはインドで現地法人も立ち上げた。インドの出生数は年間2500万人と中国よりも多く、経済成長によって富裕層も増加しつつあり、マーケットとしての今後の期待は大きい。

 全体の中では海外事業が主軸となっている同社だが、子育て支援事業や高齢社会を見据えてヘルスケア分野にも力を入れている。介護用品はもちろん、元気な高齢者、いわゆる「アクティブ・エージ」向けのブランド「リクープ」を立ち上げ、積極的な事業展開を図っている。将来的には海外と国内、50:50の比率にしたいとのこと。同社の第三次中期経営計画における売上高目標は640億円。不況の中、数少ない元気な企業だけに投資家も今後の展開に目が離せそうにない。

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