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第7回 信用取引「売り残・買い残」の使い方を基本から

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2008/01/11 16:00

 このチャートを見てみると、株価は下落基調であるにもかかわらず、信用の買い残高はあまり減少していないことがわかります。ただ、一方の売り残は少し増加傾向のように見えます。先ほどの表でもう一度詳しく数字を見てみると、前週比で売り残は明らかに増加傾向で、買い残は減少傾向であることが分かります。

 このように売り残が増加傾向であるということは、(先ほどの買い残増加の解釈と同じように考えれば)将来の買い要因が増えているといえるのではないでしょうか。

 この表のように売り残が増加し、買い残が減少している状態が続くと、買い残が多いために偏っていた売りのエネルギーが減少し、かつ、売り残が増加することで、買いのエネルギーが増加していると考えられ、潜在的な売買エネルギーバランスが拮抗する状態に向けて動き出し、株価に影響を与える需給関係が良くなりつつあると予測できるのです。

 その傾向を残高の推移だけではなく、信用倍率からも推測することができます。信用倍率とは、買い残を売り残で割ったものです。

 たとえば、上記の表では、5.71倍となっていますが、これは、
1億2,150万1,000株÷2,126万7,000株=5.17倍
で導きだされます。

 仮に信用倍率が1倍だとすると、買い残と売り残のエネルギーが拮抗してきており、相撲でいうところの好取組ということになります。信用倍率が1倍の状態になると、信用で売り建てている人からの買が入ると考えられるため、経験則から、株価が下げにくくなると言われています。


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著者プロフィール

  • 福永 博之(フクナガ ヒロユキ)

    株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)を経て、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)に入社。マーケティングマネジャー、投資情報室長、同社経済研究所チーフストラテジストを歴任。
    テレビ東京、CS日テレ、日経CNBCなどの株式関連のテレビ番組でコメンテーターとして出演するほか、ラジオNIKKEIの「和島秀樹のウィークエンド株!」ではレギュラーパーソナリティを務めて6年目になる。日経新聞やロイターニュースなどにマーケットコメントを発信し、個人投資家向けには「週刊エコノミスト投資の達人」や「ネットマネー」など、多数のマネー雑誌で投資戦略やテクニカル分析をプロの視点から解説。証券会社や証券取引所、銀行、高校などが主催する数多くのセミナーで講師を務め、人気を博している。
    現在、投資教育サイト「アイトラスト」の総監修とセミナー講師を務めるほか、早稲田大学オープンカレッジで非常勤講師も務める。
    著書に、『実力をつける信用取引』(パンローリング)、『デイトレ&スイング 短期トレード 完全攻略ノート』、『365日株式投資ノート』(以上、インデックス・コミュニケーションズ)、 『テクニカルチャート大百科』シリーズDVD(パンローリング)など、多数。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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