買い残・売り残を全体相場のトレンド判断や売買判断に役立てる
いくら全体相場下落局面でも、また個別銘柄の株価が安値水準で推移していたとしても、売り残が増加している状態のときは、下落すると直ぐに買いが入ってきて、下げにくくなると考えられますから、空売りは禁物ということになります。
逆に株価が高値の水準で上昇から横ばいへと変化し、売り残が減少して、買い残だけが増加する場面では、買い建てした投資家のロスカットなどの返済売りが出てくると予想されるため、買い建てるのは禁物といえるのです。
ここでのお話は、個別銘柄についての話しですが、東証・大証・名証もそれぞれの市場毎に信用残高の合計を発表していますので、市場全体をチェックしたいときは、各取引所全体の買い残、売り残のそれぞれの増減傾向と信用倍率からエネルギーのバラスを見るといった具合にチェックしていけば、全体相場のトレンド判断や売買判断にも役立つことでしょう。
信用取引をしない人であっても、保有株が貸借銘柄であれば、こういった需給の影響を受けると考えられますので、覚えておくと良いと思われます。
さて、次回は、信用残高が与える株価への影響について、「制度信用取引」と「一般信用取引」それぞれ取引の特徴を踏まえながら分析していきたいと思いますのでお楽しみに!
