MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

はみ出し銀行マンの投資相談室 Vol. 31
「新聞・テレビの投資予測が当たらないワケ」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2010/03/16 09:00

はみ出し銀行マンの横田濱夫氏が、悩めるMONEYzine(マネージン)読者の投資相談に答えます。投資相談 Vol. 31は、「エコノミストたちによる景気予想が当たっていない」と疑問を感じた41歳・男性の方からの相談です。(バックナンバーはこちら)

今月の読者からの投資相談 Vol.31

 前回、投資本に従って投資してもなぜ儲からないか?という質問がありましたね。その時、新聞やテレビの情報の信憑性についても質問があったら答える旨、書いてありました。そこで便乗させてもらいます。新聞やテレビの情報って、なぜ投資に役立たないんですか? マスメディアとしてもっとも社会への影響力が大きく、公共性も高いはずなのに、無責任なことばかり言っているような気がします。たとえば年始の日経新聞には毎年必ず著名エコノミストたちによる「今年の相場予想」「今年の景気予想」の特集が組まれています。けれど皆さん言っていることはバラバラで、いざ1年経ってみるとまったく予想が外れているといった状況です。各エコノミストとも、各証券会社や銀行を代表するプロ中のプロのはずなのに、なぜなんでしょう。以前、横田さんが「スポンサーへの気がねによる自主規制」について触れられていましたが、具体的にはどのようなものですか? よろしくお願いいたします。(地方公務員 男性・41歳)

はみ出し銀行マン・横田の答え

 ひとことで言っちゃうと、みんなサラリーマンだからなんだよね。エコノミストと名乗っていても、その実態は証券会社や銀行のサラリーマン。なんとか総研といったって、別に金融経済の専門家が集まっているわけじゃない。むしろ「営業の現場で使い物にならない困ったちゃん」「理屈ばっかりこねくり回し、何もしない奴」「組織になじまない変わり者」「だけど学歴だけはえらく立派」みたいな者の巣窟なわけだ。人事部もそうした位置付けをしている。

スターの条件

 とはいえ、マスコミにじゃんじゃん出られるエコノミストのポジションは「スター」であり、「花形」だから、社内のあこがれだ。みんな声には出さなくても「いいなあ。自分もなりたいなあ」と思っている。

 ではどういう人間がなれるかというと、なにはともあれ「口の達者な奴」だ。もっともらしいことを、もっともらしい顔で言える能力が必要で、実際、テレビ局もそういうタイプを求めている。

肩書きは絶大です!

 ルックスも少しは重要だ。マスコミに露出するエコノミストは所属する証券会社なり銀行なりの、いわば「広告塔」。だからあんまり不快感や拒否反応を与えるような奴だと、これまたマズい。

 ま、発言する内容なんかどうでもいい。間違っていようがいまいが関係ない。「○○証券、チーフエコノミスト」「××総研、主任研究員」などの肩書きさえあれば、素直な大衆はそれだけでありがたがり、100%信じてくれる。

 ただしあんまり予想外れが続いたりすると、いくらなんでも一般投資家から「なんだよ、あいつ!」ということになる。そうでなくても3~4年もすると、しだいに飽きられてくる。

一回の講演で50万円

 そこでとられる措置が、サラリーマン社会お得意の「人事異動」だ。テレビ局から出演を要請されれば、さっと後任者を差し向ける。新鮮に映るし、前任者がアホならアホなほど「よし、今度こそ真打ち登場か・・・」と期待を抱かせる。

 前任者は、それまでの「社内での同僚からのやっかみ」から解放され、講演でのお小遣い稼ぎに励めるので、一石二鳥だ。だいたい講演料の相場というのは、テレビに出た、出てないで、5倍も10倍も違ってくる。テレビ東京のワールドビジネスサテライトなんかにレギュラー出演していたことがあれば、1回90分で50万円は堅い。

「しがみつき」の構図

 そんなサラリーマンエコノミストたちだが、彼らは自分自身に能力がないことを、実はいちばんよく知っている。(次ページへ続く)


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5