携帯会社の社員の給料は高い、低い?
PHSのウィルコムは事実上の経営破綻。07年参入の後発携帯会社イー・モバイルは、イー・アクセスの完全子会社に入る予定だ。大手のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク(ソフトバンクモバイル)の3社は、スマートフォンで激突! 話題の提供が多い、携帯電話関連各社従業員の懐具合などを見てみよう。
米アップル・コンピュータの「iPhone」で先行するソフトバンク。それを追撃するNTTドコモは、ソニー・エリクソン製「エクスペリア」を投入したばかり。NTTドコモは、カナダ社製の「ブラックベリー」などの販売も手がけていたが、ソフトバンクに遅れをとっていた。auブランドのKDDIも6月に、シャープ製「IS01」と東芝製「IS02」の発売を予定。スマートフォンを巡っては、三つ巴の戦いに突入すること必至だ。
09年度の携帯電話端末の販売台数は、NTTドコモ2012万台、KDDI1081万台、ソフトバンクモバイル842万台。各社とも前年度比で150万台から500万台の減少だった。スマートフォン人気で端末の販売台数を盛り返したい、という思惑もあるにちがいない。
まずは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの収支構造を、電話料金1万円でたとえてみよう。
毎月のNTTドコモの料金が1万円とすれば、経費全体は7280円で、うち人件費は358円に相当する。KDDIは経費全体が7290円で、人件費は503円。ソフトバンクモバイルは、人件費388円を含め、経費は9390円といったところだ。

テレビなどで見かける各社のCMなど広告宣伝費についてはどうか。NTTドコモ130円、KDDI160円、ソフトバンクモバイル190円。これが1万円の料金につき、各携帯電話会社の利用者が負担している金額だ。
実際の年間広告宣伝費は、NTTドコモ410億円、KDDI430億円、ソフトバンクモバイル200億円だが、各社の売上高に占める割合を、料金1万円に置き換えるとそういう数値になる。人件費についても同じことだ。
それでは3社の実際の従業員平均給与はどうなっているのだろうか。(次ページへ続く)