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今の日本経済に対する「長期シナリオと投資アイデア」

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2010/04/06 10:00

いろいろな議論がありえますが、日本は長期的に見れば、大増税にしろ、財政破綻にしろ今のままの状況が続く可能性は低いように思われます。そこで、私見ながら、いくつかの長期シナリオと投資アイデアを考えてみました。(バックナンバーはこちら)

日本は大丈夫か?

 ギリシャの財政危機でユーロが下がったことで、「日本は大丈夫か?」と懸念する声も増えつつあるように思えます。確かに公的債務のGDP比を比べればギリシャ(GDP比約1.1倍)よりも日本(同約1.9倍)の方が危機的な状況にあると言う指摘も説得力があるように思えます。

 一方、「日本はいざとなれば消費税をドカンと上がれば良いだけだし、国内で資金調達できるから大丈夫」と主張している方もいるようです。消費税(国税分は4%)の税収が現状で約10兆円程度だとすると、かなり極端かもしれませんが仮にこれを欧州並みの20%にすれば、なんと税収は5倍の50兆円。

 すると、現在との消費税収入との差額の40兆円で平成22年度予算の税収不足分(国債発行44兆円)をほぼ全部カバーできることになります。

 もちろん、巨額の増税による経済へのマイナスの影響を懸念する声もあります。ただ、これに対しては、「例えば3ヶ月おきに0.5%ずつ税率を上げて、そのたびに駆け込み需要を喚起すれば、かえって景気刺激になるはず」というような意見もあるようです。

長期シナリオと投資アイデア(例)

 現時点ではいろいろな議論がありえますが、長期的に見れば、大増税にしろ、財政破綻にしろ今のままの状況が続く可能性は低いように思われます。そこで、私見ながら、いくつかの(もしかしたらちょっと極端な)長期シナリオと投資アイデアを考えてみました。

大増税?

 消費税の大幅アップで税収が増えた場合は、確かに消費税の税収は増えたとしても、巨額の増税によって経済活動が停滞し、所得税と法人税が大幅に落ち込んだり、新たな財政支出が必要となったりして、巨額の公的債務を減らすことができるとは限りません。

 さらに、1997年の消費税増税時よりも厳しい現在のタイミングで景気を冷やしてしまうと、「下がらない円」と消費不振で日本株のパフォーマンスには大きな痛手となりえます。このシナリオを想定した場合は、下げ圧力が強くなると思われる日本株のポジションは解消し、円の預貯金にしておくことが一案と考えられます。なお、“下がらない円”とはいっても産業の空洞化がさらに進み、経済停滞が進む状況では円が長期的に上昇する理由も見当たらないので、外国為替相場や外国株への分散投資も有効と考えらます。

財政破綻と高率のインフレ

 消費税アップを前面に出せば選挙では勝ちにくいことを考えると、しばらく現状の政策が継続されることによって公的債務の増加が続く可能性もあると思われます。その後、高齢化進展による貯蓄率の低下とあいまって、ある時点で財政危機とよばれる状況となっても不思議ではありません。こうなると円が暴落し、高率のインフレが始まる可能性もあります。

 これは、日本円の預貯金を持つ方々には大変厳しい状況ではありますが、名目の税収は増え、国債の実質負担は極端に減り、輸出産業には円安が助けとなる可能性もあります(第二次大戦後に債務を実質的に帳消しにした状況と類似?)。このシナリオを想定するのであれば、eワラント、トラッカーeワラント、ETF等さまざまな金融商品を用いて、外国為替相場、コモディティ相場、外国株、国内輸出株などに投資す
ることで、ある程度資産を守ることができる可能性があると思われます。

リフレ政策と成長戦略の成功

 企業・個人減税、インフレ目標の設定、規制緩和、道州制の導入による分権化、女性・高齢者労働力の活用、出生率の向上、教育改革、エネルギー転換の成功などさまざまな政策が面白いように奏功し、日本経済の成長率が名目、実質ベースでも大きく上昇することがあれば、税収も増えて財政健全化も達成できるかもしれません。

 このシナリオを想定するのであれば、株式市場にポジティブな政策が打ち出されるたびに日本株が水準を切り上げる可能性があり、国内株対象のeワラントやトラッカーeワラント、個別株などへの投資が有効と思われます。

 では次に私が個人的に考えたもので、意外に投資に役立つと思われる研究のご紹介をしましょう。(次ページへ続く)


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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