MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

高利益率を誇るABCマートのビジネスモデルは何が違うのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2010/04/25 14:30

国内景気が低迷する中、成長続けるABCマート。利益率は20%超を記録するが、いったいどのようなビジネスモデルになっているのだろうか。

 靴のチェーン店「ABCマート」を運営するエービーシー・マートの業績が好調だ。今月発表した2010年2月期の連結決算は純利益が前の期比31%増の144億円となり、3期連続で最高益を記録した。

 国内景気が低迷する中、積極的に新規出店を進め、新たな顧客層を開拓に成功したABCマート。他店と比べて低価格で商品を提供する安売りでリピーターを集めているが、一方で非常に高い利益率を確保している。

 たとえば「リーガル」ブランドで知られる業界大手リーガルコーポレーションの利益率は過去2年平均で1.8%だが、ABCマートの場合は20.7%と10倍以上の開きがある。リーガルが1万円の靴を1足販売すると利益は180円だが、ABCマートはその半額の5000円の靴で1000円以上の利益を得ていることになる。他業種と比べても20%超の利益率は驚異的な数字だが、いったいどのようなビジネスモデルになっているのか。

 まず注目したいのが独自ブランドの展開だ。ナイキやアディダスなどのメーカー商品の販売に比べて、自社開発商品の販売は採算効率が良い。そのため同社は「ホーキンス」や「バンズ」などの独自ブランドをメーカー商品に混ぜて販売することで、利益率を上げている。今では国内売上の約40%を自社企画商品が占めている。

 一方でナイキやアディダスなどのメーカー商品は他の靴屋との値下げ合戦となるが、これも問屋を通さずメーカーに直接取引をすることで、流通コストを抑えている。

 さらに独自のビジネスモデルといえるのが、集中的に大量出店を行うことだ。国内店舗数は507店舗まで増えているが、独立した大型店の出店は極力控えて、店舗が多くの消費者の目に入るように、小型店を街中に配置するのが同社流だ。

 こうして効率的に客を集客することで、国内店舗の売上高増収率は全店(通信販売含む)で14.2%増、既存店で1.1%増、客数は既存店で約7%増加している。

 ファッション業界は個人消費の状況やトレンドの移り変わりが早いので、季節商品の販売も不安定な面があるが、同社がこれまでに培ってきたビジネスモデルは不況の元でも安定して収益を生み出している。

【関連記事】
過去最高益を叩き出した、ABCマート流「儲けのカラクリ」
牛丼270円で利益は出るのか 苦戦続く吉野家の1杯あたりの儲けとは
ギリシャ危機はいつまで続くのか 歴史の教訓からその答えを探る
携帯キャリア3社の社員の給料を一挙公開 一番年収が高いのは意外にも・・・

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5