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既存メディアがデジタル事業でも続々黒字化
コンテンツとマーケティングが勝敗の決め手に

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 通信と放送の融合というキーワードは何度となく議論されてきたが、ようやく事業ベースでも軌道に乗りつつある。今回はこうした具体例を挙げつつ、今後インターネットでのコンテンツ配信で成功する企業の条件を考えてみたい。

テレビ局の動画配信事業が黒字化

 10/3期のテレビ局の決算において特徴的であったのが、広告に依存しないビジネスの拡大である。下期にかけてスポット広告の回復はあったものの、広告市場の低迷で放送広告収入が低迷した一方で、その他の事業が拡大しているケースが見られた。

 フジ・メディア・ホールディングスでは、映画やイベントが好調だったが、デジタル事業の収入も拡大した。インターネットによる動画配信事業の「フジテレビ On Demand」は第4四半期を通じて単月黒字化を達成し、単年度黒字化も視野に入ってきたといえる。2008年11月からは地上波番組を配信開始しており、足元での黒字化は価格戦略が功を奏したものといえる。また、日本テレビ放送網の「第2日本テレビ」もクロスメディア広告の手法が奏功し、10/3期第4四半期において黒字となった。

 動画配信事業の黒字化は事業として継続性が確認されたという点において、意義があることといえる。今後もさまざまなコンテンツやマーケティング戦略によって事業の拡大が期待される局面になったといえよう。

「NHKオンデマンド」は当初計画未達成

 「NHKオンデマンド」の10/3期の売上高は3億円にとどまったが、これは当初計画22.5億円からすれば、不本意な結果ともいえよう。見逃し番組ランキングでは「第60回NHK紅白歌合戦 後半」がトップ、特選ライブラリー視聴回数ランキングでは「土曜ドラマ ハゲタカ 第1回 日本を買い叩け!」がトップになった。

 すなわち、オンデマンドサービスに対して敏感な消費者層と人気があるコンテンツの視聴者層とが異なっていると推測される。この点は、オンデマンドサービスがより一般化して、テレビを視聴するのと同じくらい誰でも認識して簡単に利用するサービスになれば、NHKの既存のコンテンツでも十分売上高が確保できると思われるが、当面先のこととなろう。(次ページへ続く)


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