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一大市場を形成する介護業界
気になる給料の実態とは

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不況の中、雇用の受け皿として期待される一方で、低賃金が問題になっている介護業界。今、業界ではどのような変化が起きているのだろうか。(バックナンバーはこちら)

介護関連は一大市場を形成している

 介護職員の待遇改善を目的とした「介護職員待遇改善交付金」制度のスタートから10か月。雇用の受け皿として期待される一方で、低賃金が問題になっている介護業界に変化は起きているのだろうか。

 10年前の2000年4月に始まった介護保険制度。当初は256万人だった要介護・支援認定者数はすでに、460万人を突破。当然、国の介護給付費も膨れ上がり、利用者負担を除いても6兆円台に突入、7兆円超になるのも時間の問題だ。

 逆にいえば、介護関連は一大市場を形成しているということ。これに有料老人ホームなどを加えれば、さらに市場規模は膨らむ。一方、他業種の6、7割水準とされる低賃金がネックとなって、人手不足が顕在化していたのも事実。そのため、09年4月に介護報酬がおおよそ3%引き上げられ、同年10月からは介護職員処遇改善交付金制度が導入された経緯がある。

 通信教育のベネッセHDやセキュリティサービスのセコム、居酒屋チェーンのワタミなど兼業組も目立つ中で、専業大手の一角を形成しているのがツクイだ。

 同社は土木会社からの転進組。送迎車で送り迎えする通所介護(デイサービス)や訪問介護、有料老人ホームなどを手がけており、10年3月期の売上高は394億円と、09年3月期に比べて9%増だった。売上高に占める原価や経費、営業利益の割合そのものは、ほぼ同水準での推移だったが、実際の人件費はどうだったか。

 10年3月期は、前期と比べると「給料賞与」と「法定福利費」がアップ、役員報酬はダウンだった。また、介護の現場職員の人件費は原価に含まれており、10年3月期は255億円を計上。これは前期比21億円増である。

 ツクイは介護職員処遇改善交付金制度などによる交付金が4億2200万円(他の助成金含む合計は5億1595万円)だったことも明らかにしており、実際の人件費関連の支出は交付金をはるかに上回っていたわけだが、従業員の平均年間給与そのものは2万円強のダウン。これは、従業員をおよそ170人増やしたためと推定される。

業界トップ水準の利益率を誇る企業

 また同様にこの業界でチェックしておきたいのが、「メッセージ」という企業だ。(次ページへ続く)


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