MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

「報酬植民地」の日本でザクザク稼ぎまくる外国人経営者たち

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

自社が赤字でも無配でも報酬を独占する外国人経営者たち。年収格差は100倍以上で、労働者は泣き寝入りするしかないのか。(バックナンバーはこちら)

日産のゴーン社長8億9000万円の報酬をめぐって…

 2010年6月23日、横浜市で日産自動車の株主総会が開かれた。その席上、ゴーン社長の報酬9億円について、多くの株主たちの意見が飛び交った。

「役員の報酬を下げれば、非正規従業員を何十人も雇用できる。グローバル企業だからというが、(同じ自動車産業でも報酬額が低い)ホンダやトヨタ自動車とはどこが違うのか?」

「業績や配当もあまりよくないのに信じられない額だ」

「日本のモノ造りの強みである経営陣と従業員の一体感を失わしてしまう金額だ」

これに対して、ゴーン社長からは
「日本の報酬体系では、外国人を抱えられない」
と、株主の理解を求める回答があったが、ヤジも多く飛んだ。

 日産では1億円を超える報酬をもらう経営幹部は、ゴーン社長の8億9000万円のほか、志賀俊之最高執行責任者(COO)が1億3000万円、コリン・ドッジ副社長が1億7000万円で、1億円超は6人となっている。社外取締役を除く10人に16億9000万円が支払われており、半分をゴーン社長が占めているというわけだ。

 ゴーン社長は日産の親会社のルノーでも会長を務めており、1億4000万円の報酬も受けている。ちなみに同社従業員の平均年収額は627万円とされているから、なんと142倍もの超高収入を得ていることになる。

 ゴーン社長は株主総会で、「09年度は役員報酬の総額は、08年度を34%下回った」として株主の理解を得ようと賃下げを強調したが、この比率からするとゴーン社長の前年度の報酬額は、何と13億円にも達することになる。

 現在ゴーン社長の勤務形態は、月に1週間から10日ほどで、あとは世界を飛び回っているとのことで、実際の業務は、ほとんど志賀俊之COOが行っている。それならば、ゴーン氏の報酬は日産よりルノーからの比率を高くすべきだが、実際は8対2以上で、日産の報酬が大きく上回っている。

 そのうえ、ゴーン氏の代わりに実際に指揮を執っている志賀COOの報酬は、同社の他の外国人取締役より報酬は低くなっている。これはまさに、グローバル企業とは名ばかりの、日本人労働者が働き、外国人経営者が搾取する「報酬植民地」状態だ。

「コストカッター」は見事な「タックスカッター」だった

 これだけの高額報酬だからさぞ税金も高かろうと巷間想像してしまうが、ゴーン氏の場合、生活の基盤がフランスということで、何と日本での納税は0円。8億9000万円の所得には、日本では通常4億5000万円の納税額になるが、非居住者なら1億8000万円ほどになる。何と2億7000万円ほどの節税になるわけだ。(次ページへ続く)


  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5