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受験者離れで「ご当地検定」ブームに明暗
試験休止が相次ぐ一方、合格者特典で囲い込み策

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2010/08/28 14:30

ブームに乗って乱立するも、受験者数激減に頭を悩まる「ご当地検定」。合格の利点をアピールし、囲い込みに奮起する主催者が増えている。

 地域の歴史や特産に関する知識を問う「ご当地検定」。2005年頃から火が付き、瞬く間に240余りの検定が全国各地に広がった。しかし昨今は、受験者数の低迷から試験実施を休止する検定が続出。逆に、合格者にユニークな特典を与え、地域のファン獲得に工夫を凝らす検定も目立っている。

 ブームの立役者となった「京都・観光文化検定」は、累計受験者数が5万人を突破するも、直近の第6回(2009年)は5060人と、ピーク時の半数以下に落ち込んだ。また、2008年から始まった兵庫県の「丹波篠山黒まめ検定」は、篠山市の知識を問う筆記試験にパスした上位20人が、特産の黒豆栽培の実技試験に参加できるユニークな2段階方式。市はイメージキャラクターの「クロタン」「マメタン」を作り、検定の知名度アップに注力してきたが、昨年実施の第2回で受験者数が前回の半分以下となり、今年度の実施を休止した。

 財団法人 地域活性化センターが全国239検定を対象に行った調査によると、アンケートに応じた166件のうち6割強が「受験者数は減少傾向にある」と回答。ゆるキャラの「ひこにゃん」で知られる滋賀県の「彦根城下町検定試験」、3万円の高額検定料や試験後の豪華なカニパーティーで話題となった福井県の「越前ガニ検定」など、回を重ねるごとに受験者数が減少し、2009年以降から試験休止が相次いでいる。

 一方、検定を活用してファンの囲い込みに知恵を絞るのが、宝塚歌劇団が監修する兵庫県の「宝塚歌劇検定」。今年3月に実施された第1回は、8歳から77歳までの宝塚ファン4189人が受験。2級合格者は好きな生徒の直筆サイン入り色紙、1級合格者はSS席の観劇チケットがもらえるとあって、豪華な合格特典が呼び水になっているようだ。

 他にも、合格者は市内のホテルや飲食店などで割引が受けられる佐賀県の「唐津・呼子イカ検定試験」や大阪府の「なにわなんでも大阪検定」など、観光振興策として検定が活用されている例は全国的に広がりつつある。

 伊勢商工会議所が主催する「検定お伊勢さん」では、上級編に合格すると「お伊勢さん観光案内人」に認定され、観光ガイドとして収入を得ることが可能。ボランティアではなく、有料の観光ガイドとして合格者に活躍の場を用意し、受験者の確保につなげたい考えだ。また、大阪商工会議所が主催する「なにわなんでも大阪検定」のように、地域密着型を目指す地元の企業が企業単位で受験する例も少なくない。

 一時のブームで終わらず、受験者数を継続的に確保できるかどうかは、地域の活性化につながる合格者の活用が課題となりそうだ。

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