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配当は「収穫したお米」や「タコ」
消費者も大満足の「一口オーナー制度」とは

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2010/09/12 17:00

 値段の安い商品が次々と登場し売上を伸ばす中、納得のいく付加価値を得ることができるなら、それ相応の出費をしてもかまわないと考える消費者が増えている。そんな消費者が購入しているものに、農産物や水産物の「一口オーナー」がある。

 茨城県稲敷市の「田んぼ屋」は、水田100平方メートルのオーナーになることのできる、「一口オーナーの権利」を販売している。水田で獲れたお米は、収穫量にかかわらず、すべてがオーナーのものになるという。また、栽培されたお米は、化学肥料や農薬を一切使用していない有機農産物(有機米)の認定を受けている。お米にこだわる消費者にとって、権利の購入は、質の良いお米を手に入れることもつながる。

 お米の生育状況は、田んぼ屋のホームページで確認できる。また、オーナー自身が田植えや除草、稲刈りなどの作業を農家の方と一緒に体験したいと思えば、農業体験を申し込むことも可能だ。こうした農業体験を目的に権利を購入するオーナーもいるようで、収穫までの過程を楽しんでいるという。

 ちなみに、田んぼ屋の一口分の権利は3万9300円。100平方メートルあたりのお米の収穫量は、30~50キログラム程度なので、10キログラムあたりの価格は、およそ8000~1万3000円になる。スーパーなどでは、5000~6000円前後で販売されているため、小売価格をもとに考えると決して安くはないが、農業体験などの付加価値に魅力を感じて、権利を購入しているとみられる。

 また、水産物の一口オーナーとしては、漁業おこしのため天草漁業協同組合苓北支所が企画した「タコつぼダービー」がある。これは、一口6000円で約1カ月間、タコつぼ一個のオーナーになることができる、一口オーナー制度。期間中に5回タコつぼが引き上げられ、捕れたタコの総重量で順位を競い、上位3名に天草の海の幸が贈られる。また、自分のタコつぼに入っていたタコはすべてオーナーの物になり、すぐに冷凍にされ、無料で自宅に発送してくれる。

 1回の漁でタコが取れる確率はおよそ20%。5回の漁があるので、おおむねひとり1匹は手にすることができる計算になるが、期間中にタコが一匹も捕れないオーナーもいる。そんなオーナーのために残念賞が設けられており、今年は地元産の干物が贈られたようだ。

 6000円という価格は、1匹相当のタコの価格と比べると割高だ。しかし、捕獲状況をネットで確認しながら「タコ捕り」を楽しめる。さらに新鮮な捕れたてのタコを味わえることから、オーナーの満足度は高いという。

 最近では、自然派志向やご当地の新鮮な食材が人気となっている。決して安くない農水産物の「一口オーナー制度」が話題となる背景には、こうした食に関する意識の高まりがあるのかもしれない。

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