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きびしい残暑で犬の熱中症患者が続出
ペット保険の給付請求殺到、冷却グッズも人気

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2010/09/11 17:00

 総務省消防局の調べによると、5月31日から9月5日までの3カ月の間に、熱中症で病院に搬送された人は全国で5万人を超えた。各地で熱中症患者が相次ぐ中、動物病院でも熱中症で運び込まれる犬が急増。飼い主から熱中症関連の相談も例年以上に増えているという。

 ペットのなかでも犬が暑さに弱い理由は、主に呼吸で体温調整をするものの、体毛に覆われ、汗腺が少ないためだ。さらに体高が低いので、人間以上に路面の照り返しを強く受けやすい。ダクタリ動物病院(東京都)の加藤元総合院長は、「特にアスファルトの上では温度が高く、肉球が火傷する恐れも。この時期の散歩は早朝や日が暮れてから。目安は手のひらを地面にあて、冷たいと感じる時間帯が犬にとって一番良い時間帯」とブログで注意を呼び掛けている。

 閉め切った車内や部屋の中にペットを留守番させるなど、飼い主の不注意からペットを熱中症にさせてしまう事例が後を絶たない。アニコム損害保険(東京)によると、犬の熱中症によるペット保険「どうぶつ健保」給付請求は7月分で107件と、昨年の83件を上回った。「犬の熱中症による請求件数は、毎年8月に集中します」(同社広報)という。

 特に、鼻の短いパグやシーズー、フレンチブルドッグなどの短頭種(たんとうしゅ)は、気道が狭く、鼻から肺への空気の通りが悪いため、熱中症から呼吸困難になる可能性が高い。このため全日空は、7月1日から9月30日まで国内線・国際線ともに、短頭種の輸送を中止した。日本航空では2007年7月20日より、フレンチブルドッグとブルドッグに限り、通年で輸送を取りやめている。

 犬の熱中症は人間と同じように、高温多湿の状態が続いたり、水分が不足した場合に発症するケースがほとんど。体温が下がらなくなり、次第に息が荒くなったり、目や口の中が赤く変色する他、舌を垂らしたまま大量のよだれを出すなどの症状が見られる。処置が遅れた場合は死に至るケースもあるため、熱中症の疑いがある場合は、「応急処置として冷水で体を濡らすか、全身を冷水につけてから濡れたタオルを体に巻きつけ、体温を下げること。その後、速やかに病院に直行してください」(ダクタリ動物病院)と説明する。

 こうした中、熱中症対策コーナーを設置し、ペット専用冷却グッズの売上アップを狙うペットショップもある。売れ筋は、散歩の際に首につけるネッククーラーや携帯用の水分補給ボトル、お気に入りの場所に設置するジェルマットなどだ。ペットを飼っている方は、まだまだ厳しい残暑を見越して、これらのグッズを上手に活用させてはいかがだろう。

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