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大きく変りつつある「葬儀ビジネス市場」
葬儀ローンから寺院・僧侶の紹介サービスまで

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2010/09/25 14:30

1兆7000億円規模の「葬祭ビジネス市場」が熱い。ジャックスは、全葬連と葬儀ローンの取扱い拡大へ向け、包括契約を締結した。

 クレジットカード事業などを手がけている株式会社ジャックスは、葬儀ローンの取り扱い拡大へ向け、全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)と9月6日付で包括契約を締結したと発表した。商品名は、ジャックス「葬儀ローン(残債型)」で、借入金は祭壇料や式場使用料などの葬儀費用全般に使うことができる。利用限度額は、10万円以上500万円以下、支払い回数は最長84回(7年)まで可能となっている。

 全葬連は、加盟葬儀社数1438社(2010年6月現在)に及ぶ全国ネットワークを持つ。現在、ジャックスと全葬連に加盟する葬儀社が個別契約を進めており、10月1日より本格的にサービスを開始する予定だという。

 日本消費者協会によると、葬儀にかかる費用の全国平均はおよそ230万円。その費用は弔問に訪れた人の香典で賄うが、足りないケースがほとんどで、その場合、不足分については遺族が負担したり、故人の遺産から補填することになる。また、遺族に負担をかけたくないとの理由で、故人が生命保険などを利用して葬儀費用を準備しておくケースもあり、葬儀費用の支払いは高額であるにもかかわらず、これまでは現金決済が主流だった。

 しかし、核家族化が進み、突然訪れた不幸に遺族がすぐに葬儀費用を工面できないケースもあり、さらに自宅で葬儀を行うのが困難になり、葬儀のすべてを葬儀社に依頼するケースが増えている。葬儀社にすべてを依頼すれば、それなりの費用負担が発生するが、粗末な葬儀にはしたくないと考え、祭壇のコーディネートや演出にこだわる遺族も多く、資金面の不安を抱えていた。こうしたニーズを取り込むことで、収益機会の拡大を図ろうというのがジャックスの思惑だ。

 一方、全葬連側も葬祭ローンを提供することで顧客獲得の機会を増やしたいと考えているほか、遺族の資金面の不安を取り除くことで、グレードの高い葬祭サービスを提案するチャンスを狙っている。

 今年に入って葬儀事業に参入した流通大手のイオンは、カード会員らに向けて、寺院の紹介やお布施の目安額を明示するサービスを始めた。また「お坊さん.jp」(運営会社:株式会社プロ)では、インターネットで僧侶の紹介サービスを行い、お布施の料金を明示して支持を集めている。

 矢野経済研究所によると、葬儀ビジネス市場は1兆7000億円といわれている。これまで不透明だった葬祭サービスの内容が明瞭になりつつあり、葬儀ビジネスをとりまく環境が大きく変わろうとしている。この分野には、今後も新たなサービスが登場しそうだ。

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