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イラクやスーダン通貨取引で30倍の儲け話
高齢者を狙った新手の外国通貨詐欺に注意

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2010/10/03 10:30

 高齢者や過去に投資トラブルにあった消費者を狙って、業者がイラク通貨(イラクディナール)の購入を持ちかけるトラブルが多発。最近では、「別業者からアフリカのスーダン通貨(スーダンポンド)を1口15万円で購入してくれたら、その数倍で買い取る」といった勧誘が相次ぎ、全国の国民生活センターに苦情が寄せられている。

 同センターによると、2007年以降からイラク通貨の購入を知人から勧誘されるトラブルが見られるようになり、2009年8月以降は、業者などからの電話勧誘や訪問販売、ダイレクトメールと、勧誘の手段が多様化し始めたという。2009年8月以降、同センターに寄せられたイラク通貨取引のトラブルは計65件(2010年6月20日現在)。とりわけ、今年の3月からは相談件数が急増している。

 相談事例の多くは、「米軍が撤退してイラクが復興すれば、価値が20倍~30倍になる」などと投資欲をあおり、2万5000ディナール(約1750円)紙幣1枚を10万円程度で買い取らせるという悪質なもの。業者からは「いつでも円への換金に応じる」と説明されていたにもかかわらず、購入後は「換金に応じない」「連絡がつかない」といった苦情も多い。

 契約当事者の年齢別に見ると、ほとんどが60歳以上の高齢者で、最高額では2000万円をだまし取られたという。また、過去に未公開株などの投資トラブルにあった消費者に被害回復をうたって契約させるケースも少なくない。

 こうしたトラブルに加え、近頃は「スーダン通貨(スーダンポンド)の購入を持ちかけられた」という相談が出始めている。たとえば、スーダン通貨を買うよう勧める業者と、スーダン通貨を日本円での高額な買い取りを持ちかける業者が、交互に電話してくるという巧妙な手口が目立っているという。こうした悪質な投資商法が増加する背景には、1998年の外為改正法によって、銀行以外でも外国為替取引や両替業務を行えるようになったことが関係している。

 ブルームバーグによると、1ディナールは約0.07円、1スーダンポンドは約35円(2010年9月末時点)。いずれも「日本の銀行では取り扱いがないなど、換金性に乏しい通貨」であることから、国民生活センターでは両替に応じるという言葉を鵜呑みにしないよう、ホームページから注意を呼び掛けている。

 また、インターネット上には将来、ディナールの価値が上がる可能性があることをうたう両替商などが存在するが、同センターでは「この場合も、安易に儲け話に飛びつかないこと」とアドバイスしている。

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