MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

日経平均は9,000円台前半でもみあい
国債購入額増なら急騰か【10月相場予想】

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2010/10/05 09:00

カブ知恵の藤井英敏が、その月の相場がどう動くか、データをもとに予測します。

9月株価上昇 背景に米国株の堅調と政府・日銀の為替介入

 9月の日経平均は月間で545.29円(6.18%)上昇しました。上昇の背景は、米国株が堅調に推移したことと、政府・日銀が為替介入に踏み切ったことです。

 8月の米株式市場は、米国景気が2番底をつけにいくという極度の悲観に振れていました。しかし、景気鈍化・後退・腰折れが明らかになるようなマクロ指標発表が相次ぐようなら、FRBが積極的な利下げ及び量的金融緩和策発動により、投資家を株価急落から保護するという「バーナンキ・プット」という考え一段と浸透し、株式の買い安心感が広がりました。まあ、「景気が悪くなるようなら、バーナンキがなんとかしてくれる」という一種のモラル・ハザードですね(笑)。

 一方、政府・日銀は9月15日、6年半ぶりの為替介入を実施しました。野田財務相が介入実施を表明し、白川日銀総裁も異例の談話を発表しました。14日の民主党代表選で介入に積極的とみられていた小沢前幹事長が敗れ、「介入の可能性が低下した」との指摘も出ていたため、菅首相の民主党代表再選が決まった直後に円が急伸したことが、介入実施へと、政府の背中を押したとみられています。

米国景気失速懸念から再び円高進行 日本製造業の心理が下振れか

 ただし、米国景気・経済の先行き不安から、FRBが金融緩和を長期化し、状況次第では一段の追加緩和策打ち出すとの観測は根強く、米長期金利の低下基調が再び強まっています。つまり、米国景気失速懸念を主たる理由とした日米の金利差縮小が、ドル売り・円買いの根本的な背景です。このため、市場では円高圧力は大規模な単独介入だけでは収まりません。実際、介入後、9月末にかけて、再び対ドルでの円高が進行しました。

 なお、9月29日発表の9月の日銀短観では、円高、米景気の先行き不安、国内景気対策の効果剥落による失速懸念を背景に、企業が先行きへの警戒感を急速に強めている現状を示唆しました。確かに、大企業製造業DIはプラス8と、6月の前回調査から7ポイント改善、改善は6期連続でした。しかし、改善幅は前回の15ポイントから縮小したことに加え、3ヵ月後の先行き見通しもマイナス1と、7期ぶりに悪化したのです。

 また、大企業製造業の10年度の想定為替レートは1ドル=89円66銭と、前回の90円18銭からは円高方向に修正されました。しかし、実勢レートは5~6円も円高に振れています。現在の円高水準が続けば、輸出業を中心に企業心理はさらに下振れる可能性があるのです。(次ページへ続く)


  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5