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株の損失、確定申告しないとさらに損します
【節税の組み合わせ実践編 その1】

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2010/10/20 10:00

「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」と「所得税の確定申告書付表」の作成方法をケース別に確認していきましょう。(バックナンバーはこちら)

投資で儲けた時の「申告方法」

 本連載ではここまで、確定申告の基礎知識を金融商品別に説明をしてきました。今回から3回に分けて実践編ということで、実際の数字を使って申告方法を見てみましょう。

 今回は「前年の繰越損失との通算による申告方法」と「株式損失と配当金の損益通算による申告方法」について2つのケースを取り上げます。

前年の繰越損失との通算による申告方法

【ケース1】
 平成22年中の株取引について証券会社より次の「特定口座年間取引報告書」が交付されました。ここでは特定口座(源泉徴収なし)を利用しています。

1. まず「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を作成します。

(図をクリックすると拡大)

2. 続いて「所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損失通算及び繰越控除用)」を作成します。

(図をクリックすると拡大)

 この【ケース1】の場合、平成19年分の上場株式等に係る譲渡損失の金額(1,800,000円)のうち、上場株式等に係る譲渡所得の金額(514,000円)を差し引いてもなお引ききれない損失1,286,000円は、平成23年以後の年分に繰り越すことはできません。

 ここで1点、注意しなければならないのは、平成22年分に株式等の譲渡等がない場合でも、前年から繰り越した譲渡損失の金額を翌年以後に繰り越す場合には、確定申告書に「所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損失通算及び繰越控除用)」を添付して提出する必要があります

「前年、損失があったのに申告を忘れてしまった・・・」という場合

 上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除は、「期限後申告」や「更正の請求」によって制度の適用を受けることができる場合があります。

「更正の請求」は、確定申告書を提出した後に申告書に書いた税額などに誤りがあったことを発見した場合などで、その申告書に書いた税額などが実際より多かったときに正しい額に訂正することを求める場合の手続きです。提出期間は法定申告期限から1年以内です。

 それでは続いて「株式損失と配当金の損益通算による申告方法」を見ていきます。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 廣田 純子(ひろた じゅんこ)

    1973年千葉県生まれ。東洋大学経済学部卒業後、ツアーコンダクター、化粧品会社の販売インストラクター、事業会社の経理に勤務。その後、複数の会計事務所、税理士法人に勤務し、6年間にわたり税務業務に従事。また、大学院にて指導教授の下、金融・証券税制、金融所得課税の一本化などに関する研究を行い、修士号を取得。会計事務所の経験、大学院での研究を礎として、2009年6月JSコンサルティングLLCを設立し、代表社員に就任。同年8月税理士登録(東京税理士会北沢支部)し、廣田税務会計事務所を開設。現在に至る。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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