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うつ病による経済的損失を国が試算
自殺死亡率トップの日本は約2兆7千億円

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2010/10/15 16:30

 近年うつ病の人が増えてきている。身近な人がうつ病になってしまったり、会社内でうつ病で休んでいる人がいるなど、まったく無縁という人は少ないのではないだろうか。そしてうつ病が進行すると自殺するケースが多く、自殺とうつ病は別物ではない。自殺原因の実に43.8%がうつ病によるものである(2009年度・警視庁調べ)。

 自殺とうつ病がなくなると経済的便益の推計額が単年で約2兆7千億円(2009年)にもなる(厚生労働省と国立社会保障・人口問題研究所調べ)。内訳は自殺がゼロになることによる稼働所得の増加が1兆9028億円で71%、うつ病によってその年に必要になる失業給付・医療給付等の減少額等の合計が7754億円で29%だ。

 また自殺やうつ病がなくなった場合、GDP引き上げ効果は約1兆7千億円(2010年)にものぼる。自殺やうつ病人口がゼロになるのは現実的ではないが、自殺者数が減少した場合のデータも出ている。1997年以前の自殺者数は約2万2千人なのに対し、1998年以後の自殺者数は約3万1千人と増加。それが1998年以後も1997年以前の自殺者数と同水準で推移していた場合のGDP引き上げ額は約7千億円(2010年)。

 年間約3万1千人で推移している自殺者数が2010年以降1997年以前の自殺者数(約2万2千人)と同水準で推移した場合のGDP引き上げ額は約2千億円(2010年)。

 このように自殺者数が1997年以前程度になり、年間約1万人減少すると大幅な経済成長率が見込まれることがわかる。ちなみに日本は主要7カ国(他フランス、ドイツ、カナダ、アメリカ、イタリア、イギリス)の中でもっとも自殺死亡率が高い国である。

 警視庁の発表によると2009年の自殺者数は3万2845人。内訳は男性が2万3472人で女性が9373人。やはり一家の大黒柱であり、生涯働き続ける男性の自殺者が圧倒的に多いのだ。自殺者が少なくなる世の中づくりのためには、まずうつ病になりにくい環境の確保が必要である。そして身の回りの人間だけではなく、企業もうつ病への理解を深め、対策にも積極的に取り組まなくてはならない。社員ひとり一人のメンタルケアにも重点を置いていかなくてはならない。

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