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通貨安競争で「金余り」発生
「ジャブジャブ金融相場」の主役は新興国だ

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2010/10/26 10:00

世界中で通貨切り下げ合戦が繰り広げられているが、今回の金融相場の主役はやはり新興国のようだ。(バックナンバーはこちら)

休養・反省・そして発奮の時代へ

 世界各国が競って「近隣窮乏化政策」に走り、通貨切り下げ合戦みたいなことをやっているが、その背景にはジャブジャブの金余りがある。通貨を切り下げるには通貨供給量を増やし金利を下げるが、そのために不況下の金余りとなり、あちらこちらで壮大な金融相場が見られるようになってきた。

 ただし今回の主役は新興国であり、舞台は資源など商品である。全般的にはまだデフレ色が強いので有価証券や一般的な商品にはまだ資金は向っていないが、希少性の高い金(ゴールド)は史上最高値、世界中でプール一杯分しか金はないと聞けば、ジャブジャブ余って金利もつかないカネよりは、それでもまだ金がましと考える投機家が多いのだろう。

 FXもこれまた盛んである。低金利で運用難をぼやくぐらいなら、とりあえず身近になったFXで遊んでみようというのもごく自然な金余り時代の動きだろう。

 カネだけはふんだんにあるのに、正統派の市場が何とも勢いがない。株式市場にいたっては生きているのやら死んでいるのやら、かつてのようにカネが余ったら何はともあれ株を買うという動きにはなかなかつながってこない。

 また企業も前向きに資金を使う様子もないので、別に株価を上げてファイナンスなど考えずとも、手元資金は豊富にあるので、かつてのようにIR活動にも力が入らない。

 かくていまの世界的規模の壮大な金融相場は、かつての金融相場とはまったく趣の異なるものとなっている。やはり時代は大きく変わりつつあるのだろう。

新興国と金融相場

 アップルなど一部の超好調企業を除くと、今回の金融相場の主役はやはり新興国のようだ。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 三原 淳雄(ミハラ アツオ)

    激動する内外経済の今後を展望し、対応を説く経済評論家。1937年満州国チチハル(現・中国)生まれ。九州大学卒業後、日興證券に入社。企業派遣によるノースウェスタン大学経営大学院留学、スイス銀行チューリッヒ支店勤務などを経て、ロスアンジェルス支店長。1980年から評論活動に入る。近著に『金持ちいじめは国を滅ぼす』(講談社)など。TV東京「News モーニングサテライト」 隔週月曜日(AM5:45~6:45放送)のゲストとして出演中。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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