金が買いになる局面とは
通貨の世界同時安の状態が依然、続いていますね。
「でも円は高いじゃない」という声もありそうですが、これも決して円が強いからというわけではなく、ドルとユーロが安いので、相対的に円が買われているというだけの状況です。
通貨はだめ。株式市場もちょっと…というような状況になると、もっと確実性の高い投資対象が浮上してくるものです。
よく「金は安全性が高い」なんていいますが、こういう状況では金をはじめ、資源に注目が集まるもんなんですね。金利はつきませんが、今は金利がめちゃくちゃ安いので、こうなると金利よりも売買差益をとりたいところ。それに資源そのものの価値がわかりやすいですから。
というわけで、今、軒並み買われているのが、金のほか、銀、白金、銅、パラジウム、それに原油やレアアースなどです。
酷な状況ですが、世界各国の金利下げ競争からの通貨安競争も、しばらく続きそうなんで、この傾向はまだまだ続くんちゃうかなと思います。
金を買うなら株式よりも現物
ということで銘柄探しとなると、資源を取り扱っている【5713】住友金属鉱山が考えられます。が、今の局面では、金そのものに投資した方がいいかも、と相場の福の神・藤本は考えています。
たとえば、ETFの【1540】純金上場信託(現物国内保管型)なら売買単位は一株で、3600円台(11月中旬現在)。純金といっても、これなら手が届きます。ちなみにこの純金上場信託では、1000株単位で=1000グラムの金の延べ棒に交換してもらうこともできます。

有価証券には消費税がつきませんが、金の延べ棒の現物を売買すると、消費税がつきます。今なんやかんやいわれていても、いずれ消費税は、現行の5%から増率するに違いありません。消費税率のアップを見越して、金の延べ棒を目指してETFを今から買い集めておいてもおもしろいかもしれません。そうすると、税率が上がった時に、延べ棒に交換して、消費税率の差額をとれますからね。
レアアースがらみのニュースに注目する理由
ETFで純金を買うのもアリですが、この連載は「日経新聞を読んで銘柄を探そう」というのがテーマですから、資源人気をナナメから見てみましょう。
今、注目の資源といえば、なんといっても大部分を中国から輸入しているレアアースです。(次ページへ続く)