MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

不ぞろい・知名度低い「未利用魚」活用本格化
ネット販売や給食用加工食品で販路拡大

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2010/11/20 16:30

 量や大きさが不ぞろい、見た目が風変わり、食品としての知名度が低いなどの理由から、低価格で取引されていた「未利用魚」を有効活用する動きが本格化している。これまで網に入っても、廃棄されたり飼料用に使われていた厄介者だが、調理次第でおいしく食べられることから、一部のスーパーや飲食店などで取り扱いを始めた。

 福岡市の商社アクトフォーは、長崎県佐世保市場で水揚げされる未利用魚の活用に力を注ぐ。同社が市場内で営業する「魚市場もったいない食堂」では、旬の未利用魚に刺身や唐揚げ、煮付けなどの調理を施し、日替わりの「もったいない定食」(580円)として提供。一般客からもおいしいと好評は上々だ。

 また、同社では未利用魚を集めた「もったいないセット」(500グラム698円)をインターネットで販売し、月間1800セットを売り上げている。なじみのない魚も家庭で手軽に食べられるように、下処理を施し、真空パックで包装するなどの工夫が功を奏したようだ。

 茨城県日立市では、地元の「隠れた地魚」を活用するため、商工会議所や漁協、飲食店などが「ひたち地域資源活用有限責任事業組合」を設立。深海魚の唐揚げハンバーガーなど、日立でしか食べられないご当地グルメをアピールする。

 食品会社や水産会社では、加工食品として活用する動きが広がっている。ニチレイフーズは昨年から京都府漁業協同組合連合会と協働し、舞鶴港などで水揚げされた小型の魚や、とがったりして食べにくい未利用魚を、フライや唐揚げなどに加工。京都府内の学校給食事業者向けに販売し、地産地消のサイクル構築を進めている。なかでも、骨が大きく食べにくい魚は、中骨まで軟らかくする同社の独自技術を使うことで、「子どもにも食べやすく、カルシウムを効率的に摂取できる」として、学校給食関係者から好評だ。

 マルハニチロ食品でも、カナガシラなどの未利用魚を練り製品に加工し、山口県内のスーパーで販売する取り組みを始めた。限りある魚資源の有効利用だけでなく、地域漁業の活性化や地産地消、地元の雇用創出など、さまざまな効果が期待されている。

 水揚げの約3割を占めるという未利用魚。日本の水産業は新たな活路を見だせるのか。

【関連記事】
「給与破壊の衝撃」 あなたの給料は全国平均より高い?低い?
外食産業の勝ち組「餃子の王将」 社員が1日10万円稼いで高水準の給料を確保
苦戦が続く大手スーパーの給料比較 ダイエーは大根を売れば売るほど赤字に
「カニ」や「サケ」などの電話勧誘で被害者続出 高齢者を狙った詐欺に要注意

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

All contents copyright © 2007-2020 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5