中国・山東省の調味料製造業者が、12月に「小規模の工場ではコストを抑えるため、髪の毛から醤油を製造している」と暴露し、新たな社会問題となっている。
中国では2004年から2005年にかけて、人毛由来のアミノ酸を添加した醤油が製造されているとの報道があり、中国国内に波紋を広げた。製造コストを下げるために、一般的な大豆などの原料を使わずに、アミノ酸の基準量を満たす目的で人の髪の毛を使っていた。
この事件を受け、中国政府は禁止令を出し、人毛を原料とする醤油の製造が禁じている。しかし、その後も人毛醤油は、中国各地で密造され、そのたびに政府当局が摘発している状態だという。
当時の中国の報道では、人毛は中国東北部や華北などの理髪店で、1キログラムあたり1元(約12.5円)で収集され、簡単な選別作業ののち、再び1キログラムあたり1.8ドル(約150.7円)で山東省や河北省などの化学工場に転売されるという。その後、工場で加工され、これら人毛をアミノ酸溶液にする。この溶液が中国各地の中小の工場に再び転売され、醤油の材料となったとみられる。
日本のインターネット上では、中国での人毛醤油の報道をきっかけに、実際に作ってみたという人のサイトもある。この人毛醤油の味は、大豆醤油と変わらないとされるが、発ガン性を誘発する物質などが含まれることから、これを摂取することは人体に危険を及ぼすとの指摘もある。
中国では、食の安全をめぐってまだまだ課題が山積みのようだ。
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