ビザ緩和の影響もあり、日本への中国人旅行客が増加している。日本政府観光局(JNTO)によると2009年の訪日中国人数は101万人弱、2010年は11月までの統計で135万人超、伸率は43.4%となっている。
183.4%の伸率を記録した6月は2009年の約3万7000人から約10万4000人と爆発的に増えた。もっとも訪日中国人が多かった月は8月で約17万2000人。中国人観光客の訪日目的の1位はショッピングだという。
そんな中、日本初のサービスとなる中国人観光客対象のお買い物クーポン取り放題サイト『日遊酷棒(リーヨウクーバン)』がオープンした。99元(約1200円)支払えば90日間クーポンが取り放題になる。99元以上にお得なクーポンが目白押しという。香港と台湾版もサービスを開始している。
サイトにはまだ数は少ないもののラオックス、オノデン、DHC、ドクターシーラボ、サカゼン、エド・ハーディーなど有名店が参加。電化製品・化粧品・ブランド品・アパレル関係など幅広いジャンルの店舗が参加している。企業側の掲載は審査があるものの無料で利用可能なので、今後の参加企業数増加が期待できそうだ。
現在は東京のみだが1月からは大阪、福岡へとエリアを拡大。スマートフォン対応も進めていく。サービス開始1年で10万人の利用を目指すとのこと。
サイト運営会社のイルナは「過去最大の訪日中国人観光客数になると予想される2011年度の旧正月(2月)に向けて中国人観光客を取り込みたい日本企業へ販売促進支援します」と意気込む。
尖閣問題で日中関係が悪化し、中国人観光客の足が遠のいてしまっている時期ではある。しかし中国人の訪日観光客増加による観光収入は日本の経済において重要かつ積極的に取り込みたいところであるのは間違いない。今後さらにインバウンド策に名乗りをあげる企業が増えそうだ。
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