「プロの知恵と技術」を借りて儲けるのがシストレのメリット
高まるFX人気のなか、昨年から急激に注目度を高めてきた、システムトレード=シストレ。なかでも、トレーダーに代わり為替を取引してくれる「自動売買」に人気が集中している。
そもそもシストレとは、「Aという売買サインが出れば新規注文、Bというサインが出れば決済」というように、ある一定のルールに従い機械的・継続的に取引を行う売買手法のこと。FXに限らず、株式や先物など、あらゆる金融商品の世界で古くから実践されている手法だ。
しかしながらこれまでシストレが一般化しなかったのは、システムを組むのにコンピュータの専門的な知識が必要であったり、ネット上で販売されているシステムが高額など、個人投資がおいそれ手を出すには敷居が高かったからだ。
ところが近年は、FX会社がリーズナブルな価格、あるいは無料でシストレのサービスを始めたこともあり、これを始める投資家が増えている。とくにFX会社が提供するシステムは為替のプロが作ったものが多く、信頼度が高いのも特徴だ。これらが投資家に代わって24時間市場を監視し、自動売買してくれるのだから、便利なことこの上ない。特に日中は仕事のあるサラリーマンにとっては、心強いパートナーに違いないだろう。

この「他人の知恵と技術を借りて売買する」自動売買だが、強いて難点を挙げるとしたら、それはシステムの実力が個々によってバラバラだということ。投資だけに勝たないと意味がないのだが、劣悪なものを選んでしまうと、せっかくの資産が増えるどころか減ってしまう。
私の知り合いの兼業投資家は昨年自動売買を始めたものの、どうやらシステムの精査を怠ったようで、100万円あった資金を半分にまで減らしている。この場合は、過去の利益や勝率など、システムの性能をしっかり確認しなかったのが問題だが、自動売買にはこういった危険も潜んでいることは念頭に置かねばならない。
「リスク」を制した者が投資を制する
資産激減を避けるために、投資の世界では、リスク管理を徹底する必要がある。どんなに上手に儲けたとしても、たった1回の大損失によって、それまでの収益が吹き飛んでしまうことだってあるのだ。
そのため自動売買ソフトも損失の上限を限定しているソフトがオススメだ。損失がある一定の額に達した場合には、いったん取引を終了するなどの設定があった方がいい。
そしてリスク管理をしながら、儲けるのがいい。つまり「勝ち逃げ」できるような手法だ。多くのの投資家は欲を出しすぎて失敗する。勝っている投資家は月々の収益率はそれほどでもないが、勝ち逃げし、年間でみると大勝している。しかし本当にそんな投資法があるのか…。答えは「ある」。どのようなロジックなのか、説明していこう。(次ページへ続く)