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世界経済「今年起こる10のこと」発表―サクソバンクが大胆予測

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2011/01/21 11:40

 デリバティブ取引の世界的大手であるサクソバンク(本社デンマーク)の100%子会社であるサクソバンクFX証券は、今月「2011年大胆予測」を発表した。

 また続いてサクソバンクのアナリスト・チームが執筆した30ページ以上にわたる経済レポート「2011年世界経済予測(原文:OUTLOOK 2011BUBBLES AND BULLS AND BEARS… OH MY!)」も公開した。

2011年、世界経済に生じる「10の重大予測」を発表

 毎年恒例の「大胆予測」。その年の経済関連の予測を大胆に行う人気企画だ。過去の的中率は40%(10項目中4項目)だが、年によっては8割近く的中したこともある。2010年は予測のうち3項目が的中した。かなり大胆な予測であることを考慮すると当たる可能性が高いといえる。

 さて「2011年世界経済予測」の主な内容は次の通りだ。ぜひ今後の投資や資産運用の参考にしたい。

【サクソバンク「2011年大胆予測」】

1. 米議会、FRBの金融緩和3弾(QE3)を阻止
2. アップル、フェイスブックを買収
3. 米ドル急騰、指数は100を突破
4. 米30年物国債利回りは3%へ
5. 豪ドル・英ポンドは25%下げ
6. 原油相場は高騰後、3分の1の反落
7. 天然ガス相場は5割アップ
8. 通貨戦争激化で金相場は1,800ドルに上昇
9. S&P 500は史上最高値
10. ロシア株価指数RTSは2500に上昇

 この中で日本の個人投資家にとって、とくに注目なのが、「3. 米ドル急騰、指数は100を突破」や「9. S&P 500は史上最高値」だ。米ドルが急騰すると、円は円安になるので、FXで買いから入ってトレードしている投資家にとっては収益に直結する。また円安になると日本の株価は上昇する傾向があり、さらにS&P 500が史上最高値に達すれば、日本の株式市場も大きな恩恵を得るだろう。

 サクソバンクのアナリストは、「2011年の一定期間、世界のほとんどの地域では順調な経済成長が続く」と予想している。

 また「米株式相場の改善は米国の消費支出にもプラス効果をもたらし始めるが、米国の産業界は、株価上昇が景気の上向き傾向を意味するものとは受け止めておらず、健全な回復基調を取り戻そうとデレバレッジ(借金依存率の軽減)努力を継続。2011年のS&P 500総合指数は、2007年につけた最高値を更新して、1,600台をうかがう勢いを見せる」と予測している。各項目の詳細は同社のホームページから確認可能だ。

波乱の年 バブル、マーケットの乱高下が発生か

 上記「2011年大胆予測」続いてサクソバンクが公開したレポート「2011年世界経済予測」の概要をここでざっと紹介しょう。

 まず世界経済の回復は2011年も続き、市場は強気に推移するが、高いボラティリティには要注意。2011年は世界経済の回復にとって期待が持てる年になる。これがオンライン取引および投資を専門とするサクソバンクの予測だ。

 また、2010年後半から顕著になった回復基調は2011年に入っても続き、とりわけ上半期には企業業績のさらなる伸びが期待できると見ている。しかし、業績の著しい伸びを続ける企業の数は、2011年下半期を迎える頃にはかなり減ることが予想される。それは、原材料費が上昇する一方、最終需要と売上高が伸び悩むという環境下で、企業の収益率確保がきびしくなるためだ。

 米国経済は2011年も拡大を続け、年末の実質GDP成長率は2.7%になると予測。また、中国の成長率は鈍化し、大方が予測している10%を下回って8%になると見ている。

「世界経済予測」では、ポルトガルの債務状況が悪化すれば、それが隣国スペインに飛び火をして、スペインのソブリン危機のリスクが高まることへの懸念も。緊縮財政下にあるイギリスの経済は低迷を余儀なくされるが、2012年には景気回復が見込まれる。

 資産のボラティリティについては、世界のマクロ経済のダイナミックス(需給の力関係)を考えると、一方的な上昇が予想される。サクソバンクの予測チームは、次のようにコメントしている。

「2011年は、欧州中央銀行、米連邦準備制度理事会、日本銀行、イングランド銀行のいずれもが金融緩和を継続させる一方、中国などの主要新興諸国は資産バブルや信用バブルを鎮める努力をしいられるでしょう」

「今必要なことは、金融機関への規制の強化と経営危機に陥った『大きすぎて潰せない』金融機関に対する罰則を明確にして、金融制度への信頼を取り戻すことです。金融機関の過去の無分別な経営のツケの大半は納税者が支払わされていますが、今後は、公的支援をせず、金融機関に独自の再建努力を義務づけるべきです。膨らみ続ける公的債務については、増税や歳出削減が実施されたとしても、この1年で債務バブルは飽和点にさらに近づくことになります」

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