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J-REIT、リーマンショック前の水準まで急回復
長い停滞から再び活気づく不動産投資信託

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2011/02/26 14:30

 不動産投資信託(REIT)が長い低迷を抜け出しつつある。リーマンショック(2008年9月)直前に近い水準まで回復している。

 REITとは、投資家から資金を集めて、オフィスビルやマンションなどの不動産を運用する金融商品だ。1つのREIT銘柄につき、複数の不動産が運用されていることが多い。投資家は、不動産から得られる賃料などを分配金として受け取る。

 不動産を直接購入するには煩雑な手続きが必要となり、運用コストもかかる。また、高額な不動産を買う資金を用意したり、売却したい時にすぐ買い手が見つけることも難しい。その点、REITであれば、不動産に投資する敷居は低い。また、証券取引所に上場されている上場REITなら、投資家は比較的自由に売買することができる。なお、REITには値下がりや分配金減少のリスクなどがある。

 近年のREITの推移は、東証REIT指数を通して見えてくる。東証REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREIT全銘柄の時価総額を指数化したもので、2003年3月31日の時価総額を基準(1000)としている。

 2001年に日本版REIT(J-REIT)が誕生してからしばらくは、世界的好景気や日本の不動産ミニバブルの影響もあって、東証REIT指数は上昇を続けた。2007年5月31日には2612.98という高値をつけている。

 その後は下落を続け、リーマンショック後には1000を割り込むまでになった。2008年10月28日には704.46という安値をつけている。

 おおむね1000以下で低迷していた東証REIT指数が反転したのは、2010年10月5日に発表された日本銀行の金融政策がきっかけだった。日本銀行はREITなどの金融資産を買い取る政策を実施。この動きを好感して、銀行などの機関投資家や外国人投資家がREITを購入するようになった。2010年の東証REIT指数上昇率は約27%で、過去最高の上昇率だった2004年にならぶ水準となっている。

 2011年1月4日には東証REIT指数が1156.46と、リーマンショック直前の水準近くまで回復した。ただ、その後は割安感が薄れ、不動産市場の需要そのものは依然として厳しい状況が続いていることもあり、東証REIT指数は1100近辺で推移している。今後もREITの上昇傾向が続くかどうかは、不動産市場の回復と個人投資家のREIT参入がカギとなりそうだ。

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