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東日本大震災で適用除外となった「災害免責」とは
火災保険の災害免責では訴訟問題になるケースも

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2011/03/20 14:00

東日本大震災の被災者に対して、多くの生命保険会社が災害免責を適用しないことになった。地震時に問題となる災害免責とは。

 東日本大震災の被災者に対して、15日、日本国内のすべての生命保険会社が災害免責を適用しないことを決めた。この決定により、生命保険に加入していた被災者には、死亡保険金や給付金が全額支払われることになる。

 いち早く動いたのは大手生命保険会社だった。震災発生翌日の12日には、日本生命保険、第一生命保険、住友生命保険、明治安田生命保険、太陽生命保険が、災害免責を適用しないことを表明した。この動きに他の生命保険会社も同調し、15日に生命保険協会がすべての加盟生命保険会社が災害免責を適用しないことになったと発表した。あわせて、保険料払い込みの一定期間猶予や、保険金支払いの迅速化などの特別措置がとられている。

 今回、適用されないことになった災害免責とは、地震や火山噴火、津波といった自然災害によって生じた病気・けが、死亡については、死亡保険金や給付金を減額ないし支払わないというものである。生命保険や火災保険にはこの災害免責が記されている。通常であれば、この災害免責が適用されてしまうが、生命保険については今回は特例ということになった。

 過去にも、震災時に災害免責が適用されなかったことがある。2007年の新潟県中越沖地震でも、今回と同じように、国内の生命保険会社で災害免責が適用されなかったほか、保険料払い込みの一定期間猶予や、保険金支払いの迅速化も実施されている。

 ただし、いつも災害免責が適用されないわけではない。特に火災保険では、災害免責が訴訟問題となってきた。1993年の北海道南西沖地震では、損害保険会社が火災保険の災害免責を適用した。被災者は火災保険金の支払いを求めて訴訟を起こしたが、2005年、最高裁で上告が棄却された。

 1995年の阪神淡路大震災でも、災害免責を理由に損害保険会社が火災保険金を支払わなかった。こちらも被災者が訴訟を起こしているが、2003年に最高裁で敗訴した。地震対策を考える場合には、地震でも保険金が支払われる地震保険を検討するなどの注意が必要だ。

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