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軒並み高水準「電力会社の給料」まとめ
東京電力の財務状況もチェック

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日本は米国、フランスに次ぐ原発大国だ。各電力各社の原発依存度や財務状況、従業員の給料などを見ていこう。(バックナンバーはこちら)

電力各社それぞれの原発依存度

 ああ、東日本大震災、福島原発……。筆者の故郷は、東京電力福島第1原子力発電所がある双葉町。墓もあれば、宅地も残る。年に何回かの墓参り。実家のすぐ前にバスが止まり、乗り降りする原発作業員の姿を当たり前のように見ていたものだ。

 無残な姿をさらす原発の映像を見るたびにそれを思い出し、現場にとどまっているだろう彼らに向かって「頼む!」と念ずる以外、なすすべもない。廃炉にするといっても、原発ごみの最終処分場がない以上、完全な収束はあり得ない。1秒も早い緊急事態の沈静! 今願うのはそれだけだ。東京電力にスポットを当ててみた。

 日本は米国、フランスに次ぐ原発大国。電力各社と日本原子力発電が運転している原発は全国で54基を数え、国内の電力のおおよそ4分の1が原子力によるものだ。

 もちろん、沖縄電力が全量を火力発電で賄っているように、電力各社の原発依存度は各様。最も原発を推進しているのが関西電力。九州電力もおよそ半分が原発による発電で、四国電力、北海道電力も依存度が高い。

(図をクリックすると拡大)

 東電は福島第1、福島第2、柏崎刈羽の3拠点を持つが、新潟県中越沖地震の影響で柏崎刈羽原発の発電能力が低下していることも影響し、自社発電に占める原発の割合はおよそ3割。この1月に東通原発1号機(青森県)の着工にとりかかったばかりだった。

 対照的に電力各社の新エネルギーへの取り組みはこれからといったところ。東電は子会社に風力発電最大手のユーラスエナジーを抱えるが、新エネルギーによる発電は1300万キロワットアワー(kwh)と、全発電量に占める割合はほぼゼロ。九州電力と東北電力の1%台が目に付く程度だ。

「水力11・9円」「石油火力10・7円」「LNG火力6・2円」「石炭火力5・7円」「原子力5・3円」――これは「電気事業分科会コスト等検討小委員会」によるもの。

 原発プラント建設のための土地買収や立地自治体への交付金、今回の大事故にともなう補償金などを含まなければ、原発のランニングコストが最も低いというわけ。電力各社を原発依存に走らせた最大の理由といっていいだろう。

 とくに、火力発電用のLNGや石炭、重油などは、価格や為替相場に大きく左右されるという課題を抱える。たとえば東電の場合、電気事業の売上高は5兆円前後で推移する一方で、最大のコストである燃料費の振幅幅が大きいことはあきらか。

 大地震で柏崎刈羽原発の停止を余儀なくされた07年度は、火力発電などで補うために前年度比で重油2・38倍、原油1・99倍と購入量を拡大。価格も上昇したことで、全体の燃料費は約7000億円も増え1兆7551億円に上昇。09年度は逆に08年度比で何と9000億円の減額。こうした不安定な状況を解消するためにも、電力各社は原発が不可欠と経営判断したわけだ。

東京電力の懐具合

 さて、東電は今後、避難を余儀なくされた周辺住民などに対して、莫大な補償金を負担していくことになる。まずは同社の事業の中身を見ていこう。(次ページへ続く)


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