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「慰謝料&養育費」リアルなお金の話

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2011/05/13 10:30

今回は「離婚」に関する税務に触れてみたいと思う。離婚関連のお金の話は主に、慰謝料・養育費・財産分与の3つに大きく分けられる。(バックナンバーはこちら)

離婚に向け準備している夫婦

 連載第3回では医療費控除の話をしたが、今回は医療費と同様に、いや人によってはさらに切迫した問題であり、重要な「離婚」に関する税務に触れてみたいと思う。

 今回の登場人物は、森野賢治さん(仮名)と優子さん(仮名)の夫婦。大恋愛の末、晴れて結婚した2人だが、理想と現実は違うもので別々の道を行くこととなってしまった…。

 賢治さんと優子さんは、結婚生活を始めて3年が経過していた。重たい話にはなるが、毎日の日課のように喧嘩が続き、結婚前には見えない現実が一緒に暮らしてみて初めて見えるようになり、お互いの性格の不一致が大きな原因で離婚という選択を選んだ。

 さて離婚に関するお金の話に入っていくと、慰謝料、養育費、そして財産分与の3つに大きく分けられる。ここからは「財産分与」にかかる税金にフォーカスして話を進めたいと思う。

財産分与にかかる税金

 財産分与とは、結婚中に夫婦で築いた財産を精算することを言う。どちらかの名義となっている家なども対象となる。ここでは、財産を分与する側(賢治さん)と財産を分与される側(優子さん)として説明していこう。

財産を分与する側の税金

(多いケースは「旦那様→奥様」なので今回は賢治さん側の場合)
①金銭で財産分与される場合は、税金は発生しない。

②不動産での財産分与の場合は、税金が発生する可能性がある。
財産分与として不動産を与えた場合は、時価で譲渡があったものとみなされ財産を分与する側で譲渡所得が発生してしまい税金(所得税と住民税)がかかる。
※譲渡所得は専門家に相談することをおすすめする。

③不動産以外の時価30万円を超える宝石類・書画・骨董・ゴルフ会員権などを財産分与した場合も時価で譲渡があったとみなされ、②同様、税金が発生する。

【ポイント】

①現金・預金で財産分与をした場合は税金がかからない。

②離婚後に居住用不動産を分与する場合、3000万円の特別控除を適用できる。

③しかし、正式離婚の前に財産分与すると、配偶者という特別関係者への譲渡になるので3000万円の特別控除の適用はできない。ちなみに、離婚前(婚姻中)に、婚姻期間が20年以上ある配偶者から居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭を贈与で取得した場合には、『贈与税の配偶者控除の特例』がある。必要条件を満たしていた場合、贈与税の基礎控除110万円+贈与税の課税価格から2千万円までの金額を控除することができる。

財産を分与される側の税金

(多いケースは「旦那様⇒奥様」なので今回は優子さん側の場合)
通常、財産を無償で取得した場合には贈与税の対象となるが、離婚に伴う財産分与の場合は、贈与を受けたものではなく、財産分与請求権に基づき給付を受けたものであるため税金(贈与税・所得税・住民税)はかからない。

【ポイント】

①財産分与の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の価額や、その他の事情を考慮して多過ぎる場合には、その多過ぎる部分に贈与税がかかる。

②贈与税や相続税を免れるために偽装離婚をしたと場合には、離婚によってもらった財産すべてに贈与税がかかる。

③財産分与が不動産の場合、財産を分与される側に不動産取得税が課税される。

離婚手続はどの時期にするべきか?

 今回の離婚においては、賢治さん・優子さん双方に離婚意思があり、速やかに手続を終わらしたい様だが、優子さんがある日TVに目をやると、今年はじめに離婚したタレントについてのニュースが目に入った。

 その報道を見てふと「そういえば、年明けに離婚する芸能人って多いかも・・・」何か理由があってその時期にするなら、自分達にもそういったものがあるのではと考え、調べてみることにした。

所得控除に関する事項

 離婚に関する税務にのみに着目すれば、年明けに離婚するのがいい。それは芸能人だからという訳では無く、その理由としては配偶者控除にある。配偶者控除は、納税者と婚姻して生計を共にする収入の無いまたは少ない配偶者がいる場合、納税者の所得金額から、所得控除されるものだが、その判定は「その年の12月31日の現状」で決まる。

 つまり年末に離婚したとすると、その年の配偶者控除は適用されない。ちなみに年末に婚姻した場合、配偶者控除の対象であるならば、その年の配偶者控除の適用が受けられることになる。つまり税金のことを考えた場合、年を越えることができるならば、年明けの離婚とするのが良いのだ。

円満な結婚生活を

 今回は離婚に関する税務ということで、あくまで税金に関しての話しをしてきた。離婚には、財産分与の他にも慰謝料や養育費、双方の話し合いなどさまざまな問題がある。一番の解決策は、離婚とならないよう円満な結婚生活を築いていけるのが理想だろうか。

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