20万円と40万円のスーツの違いがわかるのが、「代々続く」富裕層の証し
20万円のスーツと40万円のスーツ、どこが違うかわかる方はどれだけいるだろうか? 普段から3万~5万円台の吊しのスーツを着ている人には、20万円も40万円も同じく超高給ブランドとしか理解できないだろうが、資産1億円以上のお金持ちにはまったく違った品質にうつるようだ。
スーツこそ素材が良く、縫製も丁寧で、しっかりと身体にフィットし、なおかつブランド価値の高い物が、富裕層には好まれる。男性のスーツは、40万円以上になるとクリーニングに出しても古ぼけたりせず、10年以上着こなしても風合いがよく、ひと目で高級感が伝わってくる。
これが20万円の場合には、10万円以下のスーツと差はつかず、通常のビジネスマンと同じ風体に見えてしまう。この差が実は、富裕層には重要で、富裕層たる所以に繋がるのだ。
靴の場合でも、15万円を境にして品質とブランド力の差が歴然と現れる。お金をかけるところに惜しげもなく費やし、5年経っても、10年経ってもひと目置かれることを目指すのが、名門や名家といわれる古くからの富裕層の生活様式なのである。
今回は、何世紀も前から名家や名門として日本社会に君臨してきた富裕層の実像を詳しく紹介していきたい。
まず、歴史上の名門中の名門と称される藤原五摂家からである。藤原五摂家とは、藤原鎌足を始祖とする藤原家の子孫で、近衛家、九條家、二條家、鷹司家と並び五摂家として、古代から日本の社会の中枢を担ってきた名門公家一族である。そのひとつである一條家でも、その血筋は脈々と受け継がれ、現在は第28代の当主・実昭氏(65)になっている。
明治維新以前は、京都御苑内に邸宅があり、現在でも京都御所の隣には、一條邸跡という木札が建てられている。維新後に、明治天皇が東京に移られる際にお供をし上京して以来、東京に在住している。(次ページへ続く)