急速な発展を遂げるインド経済。最近は、モノの価格で世界をあっと言わせることが増えている。
国際通貨基金(IMF)などの資料によれば、世界183カ国における2011年における実質経済成長率を見た場合、日本は93位で3.96%。対するインドは10.09%で、これは世界7位と高い水準だ。そして、購買力平価ベースのGDPでも、インドはアメリカ、中国、日本に次ぐ世界第4位。今年度中には、日本を抜いて世界第3位となる可能性もあるという。
ところが1人当たりとなると、途端にランクが下がってしまう。たとえば、先の購買力平価ベースのGDPも、1人当たりだと日本3万3884ドル(約261万円・世界182ヵ国中25位)に対して、インドは3408ドル(約26万円・128位)。深刻な貧富の差が原因である。
そうした背景から、低所得者層の生活向上を目指し、日本人の金銭感覚では、驚くような価格の製品が登場している。
有名なのは、2009年に登場した乗用車「ナノ・16万ルピー(約24万円)」だ。今年に入ってからは、700ドル(約5万4000円)の住宅も登場した。さらには、Android2.2搭載のタブレット型コンピューター「Aakash」が、学生の教育を目的とするため、政府の補助もあって、1台35ドル(約2700円)である。11月からは同コンピューターの一般向けタイプ「Ubislate」の販売も始まった。こちらには政府の補助はないが、価格は1台60ドル(約4600円)となっている。
一方で、総工費1000億円を超える世界一高額の個人宅を有する人もいる。インドの石油関連会社CEOで、世界4位の大富豪ムケシュ・アンバーニ氏が、2010年にムンバイに建てた自宅だ。高さ173メートル、27階建ての建物にはプールにジム、ヘリポート、映画館、舞踏会場もある。家族5人に対し、使用人は600人だという。
多民族で、多彩なる文化を有する12億の人々が暮らすインド。経済発展の過程で、今後もまだまだ世界を驚かすモノやサービスが登場しそうだ。
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