MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

企業の研修教育費、増加傾向
ただし、内製化の動きも

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2012/02/18 04:00

 産労総合研究所発行の定期刊行誌「企業と人材」は、第35回「教育研修費用の実態調査」を発表した。調査対象は「企業と人材」読者から抽出された3,560社で、2011年7月上旬~下旬にかけて郵送によるアンケート方式で実施された。

 それによると、2010年度の従業員1人当たりの教育研修費用は3万6,797円で、2009年度の3万 4,633円を上回った。さらに、2011年度予算の増減状況について尋ねると「増加」と答えた企業が前回に比べて26.7ポイントも増えていた。

 1人当たりの教育研修費用は、バブル期の1991年に最高額4万3,217円を記録して以来、景気の波を受け増減を繰り返している。今回の調査で1人当たりの教育研修費用が増加したことは、企業の業績に回復の兆しが見え始めたことを暗示している。実際、調査対象となった企業の経営状況をみると、2010年度は増収企業(「増収増益」と「増収減益」企業の合計)が23.8%だったのに対し、2011年度は58.9%に増えていた。

 ただし、1~3年先の教育研修費用について尋ねると、「増加」はほぼ前年並みとなり、「現状維持」にとどまっていた。先の見通しが立たない中、将来に向けた積極的な教育投資を行えるほどには経営状況は回復してないのかもしれない。

 そこで多くの企業が、外部に委託していた教育研修を、社内で内製化する動きを活発化させている。アクティブ アンド カンパニーが東京都内の企業経営者及び、人事責任者・担当者に対し、2011年11月2日から12月15日にかけて、研修内製化に関するアンケートを実施したところ、約3割の企業が、8割以上の研修を内製化していることがわかった。それにより、コスト削減効果がみられたほか、学習意欲の向上や短時間で迅速な研修実施が可能になるなど、多くの効果が現れていた。

 ただし、研修の内製化には課題もあるようだ。調査によると6割以上の企業が、「研修実施に手間や時間がかかる」と感じているほか、「研修コンテンツの作成が難しい」「講師の育成が難しい」「実施することに手間、時間が取られてしまい、研修で学んだことを実際に活用するに至っていない」などの課題を抱えていた。

 厳しい企業間競争で生き抜くためには、社員の質の向上は欠かせない。しかし、社員の教育研修に充てる資金や時間などに制限も多い。企業経営者や人事担当者は、難しい課題に直面しているようだ。

【関連記事】
おしゃれなふんどし「しゃれふん」で世界を目指す 広告・SEO一切ナシで目立つ方法とは?
「香川を代表する讃岐うどんの老舗として、安売りはできない」 ネットショップ開設19年、うどん本陣山田家の今後の戦略
「10分完売のチョコレートビールをきっかけにネットショップに力を マニア向けから一般の人にもわかりやすく」
食品と電報の掛け合わせアイデア商品『マシュマロ電報』が大ヒット!軌道に乗るまでわずか3ヵ月の秘訣とは
日本の一級品を世界へ!グローバルECサイト「MONOHUB」、たった3人の起業物語

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5