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ヘッジファンドに学ぶ、5つの投資戦略 市場の動きに対応できる金融商品を組み込もう

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2012/06/11 08:00

 なぜいま、投資が必要なのか? 投資のプロが初心者にもわかりやすく解説します。

市場の変動リスクを最小限に抑える。ヘッジファンドの投資手法を考えてみる

 MONEYzineをご覧のみなさま、こんにちは。ヘッジファンド証券株式会社の眞野定也です。

 これまで、少子高齢化や年金問題など私たちの将来に起こるであろう問題や、世界規模で起こっている経済状態の悪化などを通して、投資の重要性や可能性をお話してきました。

 今回は、その中でも前回、前々回と少しご紹介したヘッジファンドの投資方法や仕組みをさらに掘り下げ、これからの投資についてみなさんと考えていきたいと思います。

 ヘッジファンドの投資戦略は多岐に渡り、その複雑さからなかなか手が出しにくい金融商品というイメージがあるのではないでしょうか。また、私募商品が多く、一般投資家の目に触れることもあまりなかった商品です。

 しかし、近年では一般投資家が参加できる商品も増えてきました。ヘッジファンドの投資手法や仕組みを知ることで、みなさまの選択肢も広がります。

 では、早速ヘッジファンドにはどのような戦略があり、それぞれどのような役割を持っているのかを見てみましょう。

これだけは知っておこう!ヘッジファンドの戦略の特徴

 ここでは、ヘッジファンドの戦略の中でも主に私が注目している「マーケット・ニュートラル戦略」を中心にお話していきます。

 マーケットニュートラル戦略は、一般的な投資信託とは大きく3つの点で異なる戦略を持っています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

  • 投資スタイル
  • 目標
  • 報酬体系

投資スタイル

 一般的な投資信託は、買いのみで運用されることが多く、ファンド資産が市場の上下に大きく左右されます。上昇局面ではリターンを期待できますが、下落局面では損失が拡大していき、投資を行うタイミングがとても重要です。

 一方でマーケットニュートラル戦略は、売りと買いを同金額程度組み合わせて運用を行うため、上昇局面では買いの株で利益が出て、空売りの株で損がでます。下落局面では買いの株で損が出て、空売りの株で利益がでます。双方を組み合わせることによって、市場変動のリスクを最小化し個別株の見極めで収益を追求するのです。

目標

 一般的な投資では、日経平均やTOPIXなどをベンチマークとし、これらの指標を上回ることを目指していますが、ヘッジファンドでは目標となるベンチマークを持ちません

 ヘッジファンドはどのような状況でも収益を上げることが使命です。全体が下落傾向の中で、ベンチマークの指標を上回っていても、ファンド資産が減少しているならば、ヘッジファンドでは利益を上げたとは言えません。むしろ悪い運用と言われます。例え日経平均が暴落しても収益を得なければよい運用と評価されることはありません。

 これがヘッジファンドは絶対収益型と言われる所以でもあり、ベンチマークに対して相対的なリターンを目指すのか、ベンチマークは関係なく絶対的なリターンを目指すのかのが、一般的な投資信託との違いでもあります。

報酬体系

 3つ目は報酬体系です。ここで言う報酬とは、一般的に信託報酬や管理報酬と言われ、投資信託を運営する上で発生する間接的な費用を指します。

 これは、投資家の皆様が投資信託を持っていることで間接的に負担している費用となります。ヘッジファンドでは、上記の信託報酬や管理報酬に加え、成功報酬が発生します。よいパフォーマンスで、高い利益を上げた際の報酬としていただくものです。平均すると利益額の20%前後が相場のようです。

 よいパフォーマンスで収益を上げた時にだけいただくものですから、利益が出ない場合は成功報酬を支払う必要はありません。

 成功報酬のよいところは、投資家が儲かって初めて運用側にも利益がもたらされるという点です。ですから投資家の皆様と同じ目線で、ファンド運用者たちは必死になって収益を目指し、戦略を考えていきます。(次ページヘ続く)


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著者プロフィール

  • 眞野 定也(マノ サダヤ)

     1999年、日興證券(現SMBC日興証券)株式会社に入社。国内外の株式、債券、投信、私募ファンドの販売に従事。2008年9月、IPO証券(現アイネット証券)株式会社 取締役に就任。2009年にはIPOアセットマネジメント株式会社に入社。2010年6月より、ヘッジファンド証券株式会社 代表取締役に就任。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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