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第4回 続・メディアの「投資信託」批判に騙されるな

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2007/11/05 10:00

 前回に引き続き、今回も「投資信託たたき」を行う金融メディアに物申したい。現場に携わる者として、眼に余る誤解と偏見に満ちた議論にはメスを入れなければならないと思う。

アメリカ人が買っている投資信託を日本人が日本で買える時代に!

 昨今各種のメディアが「投資信託の手数料が高すぎる」とあまりに語気を荒めていることを受けまして、前回、「言われるほどに高いものではない」と反論させていただきました。賛否それぞれにご意見があったようですが、皆様はいかが思われたでしょうか。

 確かに、日本では手数料を払うに値しないような酷い投信が多すぎるためにそのような議論が起こるのかもしれません。

 しかし少ないながらもその中から良い物を選びさえすれば、何度も申し上げるように 「厳選投資信託の分散投資というシンプルな手法で、年平均7-8%程度の運用は誰にでも実行できる」 ことも一方の事実として知って欲しかったのです。

 ちなみに、投資信託が個人の資産運用のツールとして定着しているアメリカにおいては、株式型投資信託の過去40年間の年率収益率は約11%と好成績を誇っています。

 私は、ここで皆さんに先入観を捨てて受け入れていただきたいことがあるのですが、現在の我々日本人は、「選びさえすればアメリカ人がアメリカで購入しているものと同じような投資信託を日本でも購入できるようなった」ということです。

資産運用もポジティブ・シンキングで!

 実は、日本の投資信託を取り巻く環境はこの15年ほどの間に大きく変わっていたのです。金融当局は1990年代に入ってから投信運用会社の参入規制を撤廃、それまで証券会社の子会社にしか設立が認められなかった投信運用会社の設立を異業種分野(銀行や保険会社など金融機関系、独立系)にも開放し、海外から(外資系)の自由参入も認めました。

 特に、外資系の参入を認めたことが消費者にとっては意義が大きく、このことは日本人が米国人並みの金融サービスを享受できるようになったことを意味しているからです。

 つまり、日本人の購入可能な投資信託の質は、明らかに1990年代を前後にして劇的に変貌を遂げていたのです。競争原理が導入されたことで、すべての運用会社のスキルがいっせいに向上したなどとと申し上げるつもりは毛頭ありません。

 いまだに「決して自分のお金で買いたくない」投資信託が多数存在しています。しかし、何度も繰り返しますが、数ある中から選りすぐれば「業界のプロでも自分のお金で買いたくなるような投信」が少ないながらも存在するという事実です。

良い部分だけちゃっかり利用すればいい

 ところが一部の専門家(?)と彼らを取り巻く金融メディアの一部は、ヒステリックに批判を繰り返します。


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著者プロフィール

  • 上地 明徳(カミジ アキノリ)

    1958年生まれ。学習院大学経済学部卒業、早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。モルガンスタンレー証券等を経て、日本インベスターズ証券の設立に参画。現在、日本インベスターズ証券株式会社専務取締役、日本ファイナンシャル・アドバイザー(株)代表取締役社長。信州大学イノベーション支援センター客員研究員、明治学院大学大学院経済学研究科非常勤講師を兼務。著書に『ダマされたくない人の資産運用術』(青春出版社)など。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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