MONEYzine(マネージン)

一覧から探す

何かがおかしい時に考えること

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2012/06/20 16:00

「あれ?」と思うようなことは長くは続かない。日本の経済危機や中国のバブル、世界的なもの不足に備える時期が来ているのだ。(バックナンバーはこちら)

何かがおかしい→ソビエト連邦が崩壊

「何かがおかしい」と思う時はいずれそのギャップが解消されることになります。ソビエトとアメリカの軍拡競争も「地球を何千回も滅ぼすのに十分な量のミサイルをもってどうするのか」、と思っていたらその負担の重みでソビエト連邦が崩壊してしまいました。社会主義を20世紀最大の実験というなら、人間の誠実さへの過大な期待がはずれたということになります。

 今でもおかしなものが数多くあるように思えます。いくつか挙げるならこんな感じでしょうか?

裏付けのない通貨はいくらまで発行しても大丈夫?

 リーマンショック以後、各国政府の通貨供給量が急増しています。借金だらけになって返済ができそうもない周辺国がユーロ経済危機の原因とするなら、もっと経済規模が大きなアメリカや日本でもいくらまで裏付けのないお金を発行できるのかという疑問が生じます。政府の借金と通貨は異なるように思えますが、通貨の価値は結局政府の信用なので同じことなのです。

 過去の事例を見るなら、無尽蔵に通貨を発行したり、無制限に政府の借金が膨れ上がったりすると、ジンバブエのようなハイパーインフレーションになってしまうのは自明です。とはいえ、これも程度問題なので、どの程度までならOKかという問題になります。

 実際のところは、明確な危険ラインがあるというよりも、危険ゾーンがあってそのあたりにいるといつ通貨が国民から見放されても不思議ではない、というだけなのかもしれません。日本は先進国の中で頭二つぐらい飛びぬけて厳しい状況にはありますが、アメリカもヨーロッパ各国もバブル崩壊で日本化して同じ道を辿りつつあるようです。数千年という長い歴史を持ち経済の大混乱を幾度と無く経験して来た中国やインドで金嗜好が強い理由はこのあたりにあるのかもしれません。

中国の成長は永遠に続く?

 最近、「中国経済は大丈夫ですか?」というご質問を受けることが多くなりました。おそらく多くの方は「中国経済の高成長は続くのか」、「中国経済のバブルは崩壊するのか」という2つの質問を無意識のうちに併せて尋ねているようです。

 まず、中国経済の成長率ですが、「高度成長期は終わりつつある可能性が高い」と考えられます。人件費は高騰しつつありますし、人民元が切り上げられればさらに産業構造の転換が求められます。ちょうど日本の1980年代末のような状況です。また、高度成長の終わりの象徴とされる万博もオリンピックも終わってますし、日本のバブル時のような海外資産の買い漁りも見られます。

 さらに、労働力人口のピークが5年から10年以内に訪れると予想されています。労働力人口は労働者の数というよりも活発に消費を行う世代という意味で重要です。これが減るということは、国内のさまざまな需要が減っていくということを意味し、まさに日本が1990年ぐらいから歩んで来たデフレの道です。このため、さまざまな立場の著名なエコノミストたちがなんと言おうと中国の成長率は次第に9%から7%、5%と下がっていく可能性が高いと思われます。

 バブルについては、中国でもこれから何回もバブルは起こることになるでしょう。バブルは経済発展の賜物で、お金が余るところには発生しやすくなります。また、中国では大きなバブル崩壊の経験が継承されておらず、世界一の経済・軍事大国になる夢に向かって突き進む状況では、ますます人々が衝動的に行動し易くなります。

 このため、「中国経済の高度成長は終わるけれども、中国発のバブルの可能性は増す」というように思われます。

新興国が成長しても資源は足りる?

 最近の世界経済の落ち込みで各種商品価格が下がってきているので忘れがちですが、世界中の新興国が発展して皆が現在のアメリカ並みの生活を送るための石油、銅、鉄鉱石、プラチナ、とうもろこし、大豆などの物資は十分な量がありません。

 つまり、新興国の成長万歳と手放しで喜んでいるのはいいけれども、物資の取り合いで今後ますますTPPやユーロ圏などのようなブロック経済化が進み、中国が周辺国と揉めている海洋資源を巡る紛争は多発する可能性が増すということになります。特に、経済規模が縮小し、通貨の下落が予想される日本では、各種物資を買い負けし、周辺国から領土を蚕食される悪いシナリオもありえます。

投資に活かすなら

 主要国が通貨乱発競争を繰り広げ、中国の高度成長が止まり、世界中の物資が不足する状況を想定して、どうやって自衛するか、何に投資したらよいのか、をまず考えておくことが大事です。通貨乱発に関しては「危ない通貨」から「ましな通貨」や実物資産への投資を考える必要があります。

 中国経済の成熟とバブルに対しては、拙著「勝ち抜け!サバイバル投資術」に書いたようにバブルに踊らず、逆に活かす投資法を学ぶことが有効です。世界的な物資不足については、eワラントやETFなどで投資対象を少しずつ広げてみることが効果的と思われます。

 さて次に話題を変えて、秋に備えた投資について考えてみましょう。(次ページへ続く)


【FXランキング】 FXランキング 最新FXランキング スワップFXランキング 手数料FXランキング 口座数FXランキング 会社
【FXを徹底比較】 FX比較 取引コストFX比較 手数料FX比較 通貨ペアFX比較 発注機能FX比較 サービスFX比較 安全

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

もっと見る

著者プロフィール

この記事に登録されているタグ

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

スポンサーサイト

All contents copyright © 2007-2017 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5