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世間を騒がせた「消えた年金問題」
国は2億3,576万円負担するも、解決は遠い

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2012/08/12 16:00

 世間を騒がせた「消えた年金問題」。約6万件の年金記録が訂正され、解決に向けて動き出したものの、問題の終結にはまだ時間がかかりそうだ。

 厚生労働省の年金局事業管理課は、7月27日に、厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律(以下、「特例法」という)の施行状況に関する報告を発表した。この特例法は、いわゆる「消えた年金記録問題」への対策の一つとして、議員立法により提案され、平成19年12月19日から施行されている。

 消えた年金記録の中には、事業主が従業員から厚生年金保険料を天引きしたにもかかわらず、保険料を納付しなかったなどの理由で、年金記録がないケースもあった。そこで、国は保険料が納付されていない分の年金は給付しないことを原則としているが、この特例法に基づき「厚生年金保険料を給与から控除され」かつ「会社が保険料を納付していない」と認定した場合には、厚生年金の記録が訂正されることになった。さらに、事業主は時効(2年間)消滅後であっても、納付すべき保険料を納付することが可能になり、日本年金機構はその納付を勧奨している。

 報告によると、事業主が保険料を納めていなかったと思われる事案が5万3,467件、事業主が納付したのか不明な事案が8,534件判明した。それらについてあっせん等を行い、特例法によって年金記録が訂正されたのは6万1,110件に達した。

 一方、事業所に対して、特例法に基づいて納付を奨励した件数は5万1,056件で、そのうち4万4,912件から納付の申し出があり、3万9,150件が実際に納付を行った。その総額は43億5,560万4,403円になる。

 しかし、事業主が納付に応じないケースもあり、年金記録確認第三者委員会によって、事業主が保険料を納付する義務を履行していないと認定された場合には、特例法に基づき事業所名や事業主の氏名が公表されることになる。報告によると、その数は2,347件に及んだ。また、その分の保険料は、一定期間経過後に国が負担することになり、その総額は2億3,576万1,091円に達している。

 平成19年当時、社会的に大きな騒動となった「消えた年金記録」は5,000万件あるとされていた。問題の一部が解決に向けて動いていることが分かったが、今回の件はその一部にすぎず、まだまだ時間がかかりそうな気配だ。

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