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うつ病大国日本、国や企業の対策は十分か
企業の長期休業者、68%が「メンタル疾患」

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2012/09/29 18:00

 アドバンテッジリスクマネジメントは9月14日、「企業における長期休業者に関する実態調査」の結果を公表した。この調査は、同社が提供する団体長期障害所得補償保険で、ケガや疾病などの就業障害により30日以上の休業に至ったケースのうち、1,200例(男性791例、女性409例)を無作為に抽出し、長期休業者の発生状況についてまとめたもの。就業障害とは、ケガや疾病などの理由で仕事ができない状態のこと。

就業障害発生年度

 調査結果によると、2011年1年間に発生した従業員の30日以上の休業原因で、最も多かったのがうつ病を中心する「メンタル疾患」で、全体の68%に達した。以下、「がん(8%)」「脳疾患(5%)」「事故・外傷(4%)」などと続いたが、その割合はわずかで、「メンタル疾患」の多さが際立った。

 「メンタル疾患」の割合の推移を見ると、調査開始当初の2000年は36%だったものの、その後増え続け、2009年にはピークの71%に達した。その後、企業のメンタルヘルスケア対策が進んだことなどが影響し、ここ数年わずかではあるが減少している。

 企業がメンタルヘルスケア対策に取り組んでいるのは、厚生労働省の労働政策審議会において、ストレス症状を有する労働者に対する面接指導制度の導入等が提言され、法改正も含めた検討が行われていることが影響している。また、多くの企業が、メンタルヘルスの問題が生産性の低下や重大事故などを招く要因になると考えており、その重要性を認識していることも一因となっている。

 ただ、独立行政法人労働政策研究・研修機構が3月30日に発表した「職場におけるメンタルヘルス対策に関する調査」によると、過去1年間にメンタルヘルスで1か月以上の休職または退職した労働者がいた事業所では、メンタルヘルスによる休職・退職者がいるにもかかわらず、「対策に取り組んでいない」事業所が32.2%あり、一部の企業では対策が取られていない状況も明らかになった。

 一方、厚生労働省は昨年12月、精神障害の労災請求件数が大幅に増加している反面、認定の審査に平均約8.6か月要していたことを受け、審査の迅速化を図るため、心理的負荷による精神障害の労災認定基準を新たに定めた。もし、「心理的負荷による精神障害の労災認定基準」に該当すれば、4日目から休業補償給付が行われる。また、労災に認定されないケースでも、健康保険組合等の傷病手当金の要件を満たせば、賃金の一部に相当する傷病手当金を受けることができ、当面の生活の不安は払拭される。

 ストレスやメンタル疾患で体調を崩した場合には、速やかに医師の診察を受けて、無理をせずゆっくり休むようにしたい。

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