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メイド・イン・ジャパンの宇宙服開発開始
2020年代実用化を目指す

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2013/01/19 18:00

 これまで宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、日本の有人宇宙活動を見据えて、国産宇宙服の調査・研究を行ってきた。そしてついに今年から、具体的な形づくりの段階へと移行する。

 一般に宇宙服とは、生命維持装置付きの船外活動用気密服のことであり、自国開発で実用化までこぎ着けたのはアメリカ、ロシア(旧ソ連)、中国の3か国のみ。

 アメリカでは、昨年20年ぶりに発表された新型宇宙服の試作タイプ「Z-1」のデザインが、ディズニーの人気キャラクターに酷似していると話題になった。現在同国が使用する「EMU」は宇宙服アセンブリと呼ばれ、胴、手足、頭部の各パーツに分かれている。着用者の体格に応じて組み合わせが自在となっており、生命維持蔵置を装着した総重量は約120キロ。耐久年数は30年で、サイズの汎用性は高いが、1人で着脱はできない。また人間の生存に必要な圧力環境も、宇宙服の内圧はエベレスト山頂と同等の0.3気圧しかなく、着用時は減圧症を防ぐため、2時間半以上の準備「プレブリーズ(脱窒素)」が必要だ。価格は1着1,000万ドル(約9億円)。内訳は宇宙服アセンブリが100万ドル(約9,000万円)、生命維持装置が900万ドル(約8億1,000万円)だ。

 また最近は各国と共同で宇宙開発を行うロシアの宇宙服「オーラン」も、ソ連時代から幾度も改良が重ねられ今日に至る。宇宙服の総重量は約110キロ、宇宙服アセンブリと生命維持装置が一体化したワンピース型で、着用も1人で可能だ。また内圧も0.4気圧と高く、プレブリーズも30分程度で済む。しかし耐久年数は4年と短く、サイズに関しては腕や足の長さを調節できる程度となっている。

 このところ宇宙開発が急ピッチで進む中国。同国の宇宙服「飛天(ひてん)」は、約3,000万元(約4億3,000万円)をかけて開発され、中国初の宇宙遊泳が行われた神舟7号(2008年9月)で使用された。総重量はアメリカと同じく約120キロだが、重さが災いし、神舟7号が地球へ帰還する際、貨物量の関係でグローブ以外は大気圏に破棄された。

 一方、今回日本が開発に取り組む宇宙服は、他国のこれまでのものと比べると極めてスペックが高い。たとえば宇宙服の内圧はプレブリーズが不要の0.58気圧。総重量は40キロで1人での着用も必須事項。スケジュールもタイトだ。試作品の完成は2016年、宇宙での性能テストは2020年を目途としている。

 メイド・イン・ジャパンの宇宙服が実用化される日は、そう遠くないかもしれない。

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