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トラブル続発の医療機関債とは?
計200万円をだまし取られた高齢女性も

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2013/03/31 16:00

 最近、医療機関債の勧誘をめぐって、「強引」「虚偽の説明だった」などのトラブルが頻発していることを受け、厚生労働省は医療機関債の発行状況調査を実施し、その結果を3月8日に発表した。調査対象は、平成24年9月1日時点で医療機関債を発行し、返済が完了していない医療法人。調査期間は平成24年9月から平成25年2月まで。

 医療機関債は、厚生労働省医政局による「『医療機関債』発行等のガイドラインについて」の中で、「医療機関を開設する医療法人が、民法上の消費貸借として行う金銭の借入れに際し、金銭を借り入れたことを証する目的で作成する証拠証券」と定義されている。しかし、これは有価証券ではなく、法律上の位置付けは行われていない。

 調査結果の医療機関債の発行状況をみると、18の医療法人が、計41件の医療機関債を発行していた。医療機関債を発行している18法人のうち、複数回発行している医療法人は5法人で、このうち3法人は医療機関債の発行が1年に1回程度だったが、残る2法人のうち東京都の医療法人社団「真匡(しんこう)会」は1年で15回発行、山梨県の医療法人社団「みらい会」は1年で5回発行していた。

 医療機関債の発行金額をみると、医療機関債の発行総額は43億900万円で、このうち「真匡会」は11億6,300万円、「みらい会」は7,000万円。「みらい会」は2011年11月に真匡会の経営者により買収されており、この「みらい会」名義で大阪府内の高齢女性に医療債を購入させ、計200万円をだまし取ったとして、真匡会の実質経営者が逮捕・起訴される事件もあった。

 そこで、医療機関債を発行した18法人のうち期限までに回答があった17法人について、医療機関債発行のガイドラインの遵守状況を確認したという。

 まず、「3年以上の黒字など経営成績が堅実であるか」について確認すると、17法人中14法人が要件を満たしていたものの、「真匡会」と「みらい会」を含む3法人が要件を満たしていなかった。「1回の発行総額が1億円以上になる場合、公認会計士や監査法人による監査を受ける」という項目では、北海道の医療法人社団「悠聖会」が1億円以上の発行を予定していたものの監査を実施していないことが分かり、現在、実施状況を監督庁が調査しているという。

 また、法定の事業報告書などを購入申込者へ開示していたかを調べると、「真匡会」と「みらい会」は事業計画書だけでなく、法定の事業報告書の作成も認められなかった。

 医療機関債についてトラブルを抱える医療法人はガイドラインを無視しているケースが見られる。今後の被害を拡大させないためには、ガイドラインの見直しだけでなく、法律による規制が必要なのかもしれない。

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